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ふりがな文庫
“
浪漫的
(
ロマンチック
)” の例文
そうしてこの道をもう少し辛抱強く先へ押して行ったら、自分が今まで経験した事のない
浪漫的
(
ロマンチック
)
な或物にぶつかるかも知れないと考え出す。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
四人は、
噛
(
か
)
みかけた
維納腸詰
(
ウイン・ソーセージ
)
を
嚥
(
の
)
み下すこともできず、しばらくは、
奇異
(
ふしぎ
)
な、
浪漫的
(
ロマンチック
)
な、悪夢のなかを
彷徨
(
さまよ
)
っていた。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
こんな
浪漫的
(
ロマンチック
)
な美しい機会が、さう幾度だつてあるだらうか。生涯に再びとは得がたいたゞ一度の機会であるかも知れない。かうした機会を逸しては……
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
子規の写生にしてからが、空想味の深い
浪漫的
(
ロマンチック
)
な詩歌に対しての写生説だったんだからね。一種の反抗運動として見るべきだろう。写生文にしてからがそうだ。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
私は、そういう家のなかに、数年前からたった一人きりで、不幸な眼疾を養っているといわれる、美しい未亡人のことを、いくぶん
浪漫的
(
ロマンチック
)
に、想像せずにはいられなかった。
窓
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
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大抵は(
浪漫的
(
ロマンチック
)
な讀者よ、露骨な眞實を語ることを許せ)
黒麥酒
(
くろビール
)
の瓶を持つて歸つて來るのだつた。彼女の外觀はいつでも彼女の奇怪な言葉によつて起される好奇心を
鈍
(
にぶ
)
らせる
役目
(
やくめ
)
をした。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
粗野
(
ゴシック
)
な、
或
(
あるい
)
は
浪漫的
(
ロマンチック
)
なものになってしまったかも知れない。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
「盲目の兄! なんて、ずいぶん、
浪漫的
(
ロマンチック
)
じゃないこと?」
キャラコさん:03 蘆と木笛
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それは余りにも
浪漫的
(
ロマンチック
)
な、虫のいい空想ではなかったか。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
与えられた彼の用事は待ち設けた空想よりもなお
浪漫的
(
ロマンチック
)
であったからである。手紙の文句は
固
(
もと
)
より簡単で用事以外の言葉はいっさい書いてなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こんな
浪漫的
(
ロマンチック
)
な美しい機会が、そう幾度だってあるだろうか。生涯に再びとは得がたいたゞ一度の機会であるかも知れない。こうした機会を逸しては……
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「あれはなんという
流派
(
エコール
)
の絵か知らないけど、なんとなく、あたしの趣味にぴったりするのよ。あの絵のは、ひどく
浪漫的
(
ロマンチック
)
で、それに、いろいろ空想的なものがあるでしょう。そんなところにひきつけられているんだと思うわ」
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
思いのほかに
浪漫的
(
ロマンチック
)
であった津田は、また思いのほかに着実であった。そうして彼はその両面の対照に気がついていなかった。だから自己の矛盾を
苦
(
く
)
にする必要はなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いかな
浪漫的
(
ロマンチック
)
な敬太郎もこの男に頼んだら好い地位が得られるとは想像し得なかった。けれどもさも軽々と云って
退
(
の
)
ける彼の
愛嬌
(
あいきょう
)
を、
翻弄
(
ほんろう
)
と解釈するほどの
僻
(
ひがみ
)
ももたなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「それほど
浪漫的
(
ロマンチック
)
な人間じゃない。ぼくは君よりもはるかに散文的にできている」
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
浪漫的
(
ロマンチック
)
なところ、が少なくはなかろうと思う。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
浪
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
漫
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
的
常用漢字
小4
部首:⽩
8画
“浪漫”で始まる語句
浪漫
浪漫主義
浪漫派
浪漫趣味
浪漫家
浪漫斯