“瞋恚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんい91.9%
しんに3.2%
いかり1.6%
じんゐ1.6%
はらたて1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「一念瞋恚しんいの心を発してより、菩提の行を退けしかば、さしも功を積みたりし六波羅蜜の行一時に破れて、破戒の声聞とぞなりにける」
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
わが気力の著じるく衰へ来りしより以来このかた、彼の馬十の顔を見る毎に、怪しく疑ひ深き瞋恚しんにの心、しきりに燃え立ちさかりて今は斯様かうよと片膝立つる事屡々しば/\なり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼は裂けるばかりに瞋恚いかりのまなじりをあげて、霹靂はたたがみの落ちかかるように叫んだ。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
千人の生命を断たんと瞋恚じんゐの刀をひつさげし央掘魔あうくつま所行ふるまひにも似たらんことを学ばせらるゝは、一婦の毒咒どくじゆに動かされて総持の才を無にせんとせし阿難陀あなんだ過失あやまちにも同じかるべき御迷ひ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『経律異相』四八に、竜に卵生・胎生・湿生・化生の四あり、皆先身瞋恚はらたてこころまが端大たんだいならずして布施を行せしにより今竜と生まる、七宝を宮となし身高四十里、衣の長さ四十里、広さ八十里