娘子をとめ)” の例文
翁が祖父おほぢの其の祖父すらもうまれぬはるかの往古いにしへの事よ。此のさと一五二真間まま手児女てごなといふいと美しき娘子をとめありけり。
後に伊耶那岐の命「あなにやし、え娘子をとめを」とのりたまひき。
日置へぎの長枝ながえの娘子をとめ
秋の七草に添へて (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
只今いとま給はらば、三六六娘子をとめの命もつつがなくおはすべしといふを、庄司さらけず、我三六七弓の本末もとすゑをもしりながら、かく三六八いひがひなからんは、大宅おほやの人々のおぼす心もはづかし。
此の佐用が家はすこぶる富みさかえて有りけるが、丈部母子のかしこきをしたひ、娘子をとめめとりて親族となり、しばしば事にせて物をおくるといへども、口腹こうふくの為に人をわづらはさんやとて、あへくることなし。