“面伏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもぶ60.0%
おもぶせ25.0%
おもふ10.0%
おもてぶ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はユアンの感謝を聞いているのも面伏おもぶせしく、くどくどした礼の言葉を背後に聞き流しながら、暖炉の前に腰を降ろしたのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
同じ烏帽子、紫の紐を深く、袖を並べて面伏おもぶせそうな、多一は浅葱紗あさぎしゃ素袍すおう着て、白衣びゃくえの袖をつつましやかに、膝に両手を差置いた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、長い廊下を遅々と歩いてゆくあいだ、かの女は庭のほうを、面伏おもふせな眼のすみから、どれほど懸命に見たか知れなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私はなにか面伏おもてぶせな気持を感じた。
メフィスト (新字新仮名) / 小山清(著)