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面伏
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おもぶせ
ふりがな文庫
“
面伏
(
おもぶせ
)” の例文
同じ烏帽子、紫の紐を深く、袖を並べて
面伏
(
おもぶせ
)
そうな、多一は
浅葱紗
(
あさぎしゃ
)
の
素袍
(
すおう
)
着て、
白衣
(
びゃくえ
)
の袖を
粛
(
つつ
)
ましやかに、膝に両手を差置いた。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
名宣
(
なの
)
られし女は、消えも
遣
(
や
)
らでゐたりし人陰の
闇
(
くら
)
きより
僅
(
わづか
)
に
躙
(
にじ
)
り出でて、
面伏
(
おもぶせ
)
にも貫一が前に会釈しつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
勿論人の妻として才色
両
(
ふた
)
つながら非の打ちどころのない事は
能
(
よ
)
く承知しているが、その後清岡は月日の立つにつれて自分の品行の
修
(
おさま
)
らないところから、何となく
面伏
(
おもぶせ
)
な気がしだして
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お取にてと
問
(
とは
)
れて老人
一滴
(
ひとしづく
)
ホロリと
泪
(
なみだ
)
を
翻
(
こぼ
)
しながら初て
逢
(
あつ
)
た此方衆に話すも
最
(
いと
)
ど
面伏
(
おもぶせ
)
ながら
不※
(
ふと
)
した事から此樣に
吾儕
(
わし
)
の家にて
酒食
(
しゆしよく
)
するも何かの縁と思ふ故
我身
(
わがみ
)
の
恥
(
はぢ
)
を包もせで話すを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私も熱心に仕事をしているのだが、どうかしてちょっと頭を上げてその人の方を見ると、その人は
面伏
(
おもぶせ
)
なような顔をしてふいと去ってしまう。こういうことが幾度となく重なっていました。
幕末維新懐古談:46 石川光明氏と心安くなったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
初め兩親に
語
(
かたる
)
もいとゞ
面伏
(
おもぶせ
)
と思ふ
計
(
ばか
)
りに言も出さず
心地
(
こゝろ
)
惡
(
あし
)
しと打伏しが
然
(
さう
)
問
(
とは
)
れては
包
(
つゝむ
)
に由なし實は今日音羽まで
行
(
ゆき
)
たる時に
箇樣々々
(
かやう/\
)
厠
(
かはや
)
へ入んと七丁目の
鹽煎餠屋
(
しほせんべいや
)
と炭團屋の裏へ這入て用を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
寢かして
來
(
く
)
る
樣
(
やう
)
なは
今宵
(
こよひ
)
泊
(
とま
)
らん積ならん
何
(
いつ
)
まで
斯
(
かう
)
してゐたらばとて
果
(
はて
)
しなければ
此方
(
こなた
)
より
誘
(
いざな
)
ひ立ねば
未通女
(
をとめ
)
の事ゆゑ
面伏
(
おもぶせ
)
にも
思
(
おもふ
)
可
(
べ
)
しと
一人
(
ひとり
)
承知
(
しようち
)
し
押入
(
おしいれ
)
より
夜具
(
やぐ
)
取出し其所へ
床
(
とこ
)
敷延
(
しきのべ
)
てお光に向ひ
吾儕
(
わたし
)
は
御免
(
ごめん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
伏
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当