トップ
>
處女
>
をとめ
ふりがな文庫
“
處女
(
をとめ
)” の例文
新字:
処女
あゝげに聖なる
處女
(
をとめ
)
等よ、我汝等のために饑ゑ、寒さ、または眠りをしのびしことあらば、今その
報
(
むくい
)
を請はざるをえず 三七—三九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
それは十八九にもなるでせうか、身のこなしの
輕捷
(
けいせふ
)
な、歎きのうちにも愛嬌と明るさを失はない、世にも可愛らしい
處女
(
をとめ
)
でした。
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
黄
(
き
)
ばんだ
象牙
(
ざうげ
)
の
額
(
ひたひ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、自分で自分を愛してゐる黄ばんだ
象牙
(
ざうげ
)
の
額
(
ひたひ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
處女
(
をとめ
)
の
夜
(
よる
)
の
祕密
(
ひみつ
)
をお話し、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
その新しい草双紙で、ヴアレンチノや林長二郎のやうな美男が扮する、架空の人物を現實の夢にたづねて、いぢらしくも
處女
(
をとめ
)
の胸をときめかして居る。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
優雅な
處女
(
をとめ
)
の指を思はす琴の爪——それを見たとき傳右衞門はすぐ、はつと、思ひあたつたことがある。
折々の記
(旧字旧仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
ロミオは
汝等
(
おぬしら
)
をば
寢室
(
ねま
)
への
通路
(
かよひぢ
)
にせうとお
思
(
おも
)
やったに、
予
(
わし
)
は
志望
(
おもひ
)
を
能
(
え
)
い
遂
(
と
)
げいで、
處女
(
をとめ
)
のまゝで
世
(
よ
)
を
去
(
さ
)
るのぢゃ。さ、
綱
(
つな
)
よ。さ、
乳母
(
うば
)
よ。これから
婚禮
(
こんれい
)
の
床
(
とこ
)
へ
往
(
ゆ
)
かう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
容易に出ることが出來なかつた。吾儕の眼には
種々
(
いろ/\
)
なものが映つた——激しく勞働する手、荒い茶色の髮、僅かにふくらんだばかりの
處女
(
をとめ
)
らしい乳房、腫物の出來た痛さうな男の
口唇
(
くちびる
)
……
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
母上のところに來る婦人は、人の妻ともいはず、
處女
(
をとめ
)
ともいはず、我が穉き詞にて、このあやしき好憎の心を語るを聞きて、いとおもしろき事におもひ
做
(
な
)
し、
強
(
し
)
ひて我に接吻せむとしたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ふくよかに海は
處女
(
をとめ
)
の——
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
處女
(
をとめ
)
と
成
(
な
)
りて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
處女
(
をとめ
)
は
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
頭の樣子、髮形ちなど、手さぐりでも見ようと、頭巾に手をかけると、さうはさせまいと身を揉んだ
彈
(
はず
)
みに
馥郁
(
ふくいく
)
として
處女
(
をとめ
)
が匂ふのです。
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
またたとへば喜ぶ
處女
(
をとめ
)
が、その
短處
(
おちど
)
の爲ならず、たゞ
新婦
(
はなよめ
)
の祝ひのために、
起
(
た
)
ち、行き、踊りに加はるごとく 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
女同志
(
をんなどうし
)
の愛を思はせる
眼付
(
めつき
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花よ、
百合
(
ゆり
)
の花よりも白くて、
女同志
(
をんなどうし
)
の愛を思はせる
眼付
(
めつき
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
處女
(
をとめ
)
に見せかけてゐるおまへの匂をおくれ、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
處女
(
をとめ
)
のやはらかな肌のにほひは
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
『海はげに
處女
(
をとめ
)
の胸か。』
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
名のれ名のれ
奇
(
く
)
しき
處女
(
をとめ
)
よ
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
處女
(
をとめ
)
の
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
惡いとは言ひきりませんが、遠慮勝ちな
處女
(
をとめ
)
の心にも、義理の母を押しのけて、我意を
揮
(
ふる
)
ふ妾のお小夜が憎く映つたのでせう。
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
わが幻の中にひとりの
處女
(
をとめ
)
あらはれ、いたく泣きつゝいひけるは。あゝ王妃よ、何とて怒りのために無に歸するを願ひたまひたる 三四—三六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
名も知られずに悲しげな
白樺
(
しらかんば
)
、
處女
(
をとめ
)
で通す
健氣
(
けなげ
)
の木、わたしの悲しい心の
悦
(
よろこび
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ああ まぼろしの
處女
(
をとめ
)
もなく
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
處女
(
をとめ
)
ぞ
經
(
へ
)
ぬるおほかたの
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
平次は暫らく默つて見て居りましたが、誇りを傷けられた
處女
(
をとめ
)
に、何を言つてやつたところで、無駄だと思つたものか
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
處女
(
をとめ
)
なる母わが子の
女
(
むすめ
)
、
被造物
(
つくられしもの
)
にまさりて己を低くししかして高くせらるゝ者、
永遠
(
とこしへ
)
の
聖旨
(
みむね
)
の
確
(
かた
)
き
目的
(
めあて
)
よ 一—三
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
われは
處女
(
をとめ
)
となりにけり
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
併
(
しか
)
し、家光の胸に錢形平次の名が印象深く
記憶
(
きおく
)
された事と、金色の
處女
(
をとめ
)
——お靜の愛を
確
(
しつか
)
り掴んだことだけで、若い平次は滿足しきつて居りました。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は紅と黄の花を踏みてこなたにすゝみ、そのさま目をしとやかにたるゝ
處女
(
をとめ
)
に異ならず 五五—五七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
良い男の伊之助、如才がなくて愛嬌者でも、純潔な
處女
(
をとめ
)
心には、怖いものに映る何にかを持つてゐるのでせう。
銭形平次捕物控:184 御時計師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さればこそ土は
往昔
(
そのかみ
)
生物の極めて完全なるに
適
(
ふさ
)
はしく造られ、また
處女
(
をとめ
)
は
孕
(
みごも
)
りしなれ 八二—八四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
あやめの話は、
處女
(
をとめ
)
らしくたど/\しいものでした。でも平次は
巧
(
たく
)
みにその話を整理していくと、曲者の
意圖
(
いと
)
が何處にあつたかが判るやうな氣がしました。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さてこの處を過ぐとてかの猛き
處女
(
をとめ
)
沼の中央に不毛無人の地あるを見 八二—八四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
は『御藥草』と書いた御用の
唐櫃
(
からびつ
)
、力任せに
蓋
(
ふた
)
をハネると、中から
燦
(
さん
)
として
金色
(
こんじき
)
無垢
(
むく
)
の
處女
(
をとめ
)
の姿が現はれます。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は側へ寄つて、その肩を叩いてやり度い心持でしたが、丸く肉付いた
處女
(
をとめ
)
の肩の、色つぽい線を見ると、ハツと驚いてその
冒涜的
(
ばうとくてき
)
な手を宙に留めました。
銭形平次捕物控:217 歎きの幽沢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金箔
(
きんぱく
)
を置いて一度は祭壇に載せた
處女
(
をとめ
)
の身體は、いづれあの廣間の何處かに隱してあるに相違ないでせう。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あツ、ついあの」若い
處女
(
をとめ
)
らしく初めて眞つ赤になつた娘は、「あの、
研屋
(
とぎや
)
五兵衞の娘糸と申します」
銭形平次捕物控:072 買つた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
東向きの縁側と西向きの格子窓から、秋の光線は一パイに入つて、その
氾濫
(
はんらん
)
する明るさの中に、
虐
(
むご
)
たらしい
處女
(
をとめ
)
の姿が、血潮の海の中に死の凝結をして居るのです。
銭形平次捕物控:187 二人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はそれに應へず、謹み深い態度で
處女
(
をとめ
)
の丸い胸から、水などは少しも呑んで居ないらしいほのかな窪みをもつた
鳩尾
(
みづおち
)
のあたり——後ろへ廻つて背中をざつと見て
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
惱み拔いて居る樣子は、感情を隱すことの技巧をさへ知らない娘の顏に、雲の如く去來して、聲のない
嗚咽
(
をえつ
)
が、後から/\と、
處女
(
をとめ
)
の頬を洗ふ涙になつて居るのです。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
白蝋のやうに、圓い胸、美しい陰影を描いた
處女
(
をとめ
)
の乳房の下に凄まじい傷口がパクリと開いて居ります。恐らく心の臟を一と突き、背につらぬくほどやられたのでせう。
銭形平次捕物控:199 蹄の跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
處女
(
をとめ
)
はハツと驚いた樣子で、八五郎の手を
掻
(
か
)
いくゞるやうにバタバタと驅け出しましたが、自分の家の貧しい入口に立つと、間の惡さうに路地の外へ出て行く八五郎を見送つて
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
うつかり餘計なことを言つてしまつた
悔
(
くい
)
が、
處女
(
をとめ
)
心をさいなんで居る樣子です。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四十三になる
處女
(
をとめ
)
お常の一世一代の恥を見盡すことになつたのでした。
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は精一杯の柔かい調子で、この聰明さうな
處女
(
をとめ
)
を小手招ぎました。
銭形平次捕物控:048 お藤は解く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お百合はさすがに
處女
(
をとめ
)
らしく顏を伏せます。
銭形平次捕物控:193 色若衆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
處
部首:⾌
11画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“處女”で始まる語句
處女子
處女作
處女心
處女檀
處女氣
處女神