“往昔”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
むかし68.6%
おうせき17.1%
そのかみ8.6%
かみ2.9%
そのいぜん2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“往昔”を含む作品のジャンル比率
文学 > イタリア文学 > 詩14.3%
哲学 > 心理学 > 超心理学・心霊研究9.1%
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 民間信仰・迷信[俗信]8.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
名高い往昔むかしの船宿の名残なごりを看板だけにとどめている家の側を過ぎて砂揚場すなあげばのあるところへ出た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
古い城址じょうし周囲まわりだけに、二人が添うて行く石垣の上の桑畠も往昔むかしいかめしい屋敷のあったという跡だ。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この辺は古い戦場の跡ででもあって、往昔おうせき海の口の城主が甲州の武士と戦って、戦死したと言伝えられる場所もある。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
——余ノ調査研究セルトコロニレバ、既ニ往昔おうせきヨリコノ種ノ犯罪ガ行ワレツツアリシ事実ヲ認ムルヲ得ベシ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さればこそ土は往昔そのかみ生物の極めて完全なるにふさはしく造られ、また處女をとめみごもりしなれ 八二—八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
なるほど二人の往昔そのかみの仲は、死ぬの生きるの夫婦いっしょになろうのと、そういったような深い烈しい、燃え立つような仲ではなかった。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その往昔かみのこのおすみという女の童も、うつそみの世にはいのちを阻まれる節があり末の世を頼みに、そのいのちをせめて非情の草木に向けて生い移した不幸な女性群の一人ではなかったのでしょうか。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
築地と木立ちとに囲まれた、古い蒼然としたこの館は、外形おもてがかりこそ廃屋めいていて、寂しくもあれば恐ろしくもあったが、なかへはいると往昔そのいぜんは、陽気でもあれば華やかでもあった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)