“慴伏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうふく95.3%
しゅうふく4.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一度烈風が襲来すると、雪は吹き捲られて煙の如く渦を巻いて昇騰し、面を向くべき方もなく、ただその猛威に慴伏しょうふくするばかりである。
尾瀬沼の四季 (新字新仮名) / 平野長蔵(著)
白雲によって悪い方は慴伏しょうふくされる。悪い方が慴伏されると勢い、いい部分だけの能力を現わすから、マドロスを抑えるには白雲に限る。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
獅子は百獣の王、その毛を持っていれば、さすがの狂犬も慴伏しゅうふくして寄りつかぬというのだ。てのひらに虎の字を書く往昔むかしの落語を思い出される。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
いくらそうでございませんと私が言っても感じがすこぶる滑らかになってどうも私がフガを堂々と慴伏しゅうふくせしめたような恰好にも見えてくるが、事実はまったく大違いの話であった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)