“そのかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソノカミ
語句割合
当時15.0%
往昔15.0%
當時15.0%
徃昔5.0%
上世5.0%
上昔5.0%
其上5.0%
其昔5.0%
其紙5.0%
往時5.0%
徃時5.0%
昔日5.0%
曩昔5.0%
疇昔5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当麻路に墓を造りました当時そのかみ、石をはこぶ若い衆にのり移ったたまが、あの長歌をうとうた、と申すのが伝え。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
なるほど二人の往昔そのかみの仲は、死ぬの生きるの夫婦いっしょになろうのと、そういったような深い烈しい、燃え立つような仲ではなかった。とはいえ双方好き合い愛し合った。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
が子か待ため、當時そのかみ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
こゝろ變化へんくわするものなり、雪三せつざう徃昔そのかみ心裏しんりうかゞはゞ、糸子いとこたいする觀念くわんねん潔白けつぱくなること、其名そのなゆきはものかは、主人しゆじん大事だいじ筋道すぢみちふりむくかたもかりしもの
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
心細こゝろぼそ御身おんみなればこそ、小生おのれ風情ふぜい御叮嚀ごていねいのおたのみ、おまへさま御存ごぞんじはあるまじけれど、徃昔そのかみ御身分ごみぶんおもひされておいたはしゝ、後見うしろみまゐらするほど器量きりやうなけれど
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かくて上世そのかみの伝説外相を変えて、ミカエル尊者、ジョージ尊者等、上帝に祈りて竜を誅した譚となり、以前ローマの大廟カピトル窟居くっきょして大地神女ボナ・デアたすけ人に益した神蛇も
ただその色具合が、とくに現代を超越して、上昔そのかみの空気の中に黒くうまっている。いかにもこの古道具屋にあってしかるべき調子である。井深はきっと安いものだと鑑定した。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これもつ相持あひぢする、ぜいなり伊尹いゐん(九七)はうり、百里奚りけい(九八)りよる、(九九)みなつて其上そのかみもとめしところなり
身を投げ伏して取りつきたるは、声音に紛ふかたも無き其昔そのかみ偕老同穴の契り深かりし我が妻なり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
電氣でんきの一きよく活字くわつじむすけていて、の一きよくかみつうじて、其紙そのかみ活字くわつじうへけさへすれば、すぐ出來できるのだと小六ころくつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ありし往時そのかみ、玉の御座みくら大政おほまつりごとおごそかにきこしめさせ玉ひし頃は、三公九けいかうべれ百官諸司袂をつらねて恐れかしこみ、弓箭きうぜん武夫つはもの伎能の士、あらそつて君がため心を傾ぶけ操を励まし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
扨も君を放ち遣りまゐらせて御心のまゝに家を出づるを得さしめ奉りし徃時そのかみより、我が子を人に預けて世を捨てたる今に至るまで、いづれか世の常としては悲しきことの限りならざらん
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いみじくも仰せ下さった。昔日そのかみの約束もあれば、かならず約を果たさんものと誓っています。——ちょうどよい折、どうかあなたから丞相じょうしょうに告げてそれがしのためにおいとま
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曩昔そのかみの東下りの御板輿おんいたごしを白き柩車きうしやに乗り換へて、今こそ君は浄土きよつちの西の京へとかへり玉はめ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
快く疇昔そのかみを語るべき古老の存するなし。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)