“そのころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソノコロ
語句割合
其頃75.0%
当時10.4%
其比6.3%
當時2.1%
其時分2.1%
常時2.1%
當頃2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怪談くわいだんといふものをこしらへて話したいと思ふ時分じぶんの事で、其頃そのころはまだ世の中がひらけないで、怪談くわいだんの話のれる時分じぶんだから、種子たねを探して歩いた。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
しか当時そのころでは是すら容易に出来ませんことで、先ずとゞこおりなくお目見えも済み、是から重役の宅を廻勤かいきんいたすことで、是等これらすべて渡邊織江の指図でございますが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼男子(察度)この鉄を皆買取てけり。其比そのころは牧那渡の橋は無くて、上下往来の大道は金宮こがねみやの麓よりぞ有りける。
浦添考 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
なし直樣水呑村へとぶが如くに參りし故あとの事は一向に心得申さずと云ふ然るに當時そのころ石川安五郎の一件駿府町奉行にて取調とりしらべられ彌々いよ/\大門番の重五郎は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
請取うけとりそれより呉服橋へ掛り四日市へと來懸きかゝるに當時そのころは今とちがひ晝も四日市へんさびしく人通ひととほまれなれば清三郎は惡僕わるもの二人ふたりと共に此處に待伏まちぶせなし居たり又七は金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今日けふはまだおいひでないが、かういふあめつてさみしいときなぞは、其時分そのころのことをいつでもいつておかせだ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それはほかでもない、わすれもせぬ四年よねん以前いぜんこと春枝夫人はるえふじんと、日出雄少年ひでをせうねんと、わたくしとの三人みたりが、子ープルスかう波止塲はとばらんとしたとき濱島家はまじまけ召使めしつかひで、常時そのころ日出雄少年ひでをせうねん保姆うばであつた亞尼アンニーとて
奪取うばひとられ彌々難澁なんじふせまり又々大坂へ立越たちこえしが左右とかく困窮こんきうに困窮をかさね終に通仙は病死し跡には母と娘のみ益々ます/\貧窮ひんきうに迫りしが當頃そのころ鯛屋大和たひややまと云者いふもの狂歌きやうかに名高く俳名はいみやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)