“其時分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そのじぶん90.0%
そのころ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたし其時分そのじぶんなんにもらないでたけれども、母様おつかさん二人ふたりぐらしは、この橋銭はしせんつてつたので、一人前ひとりまへ幾于宛いくらかづゝつてわたしました。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
カピ妻 さいの、其時分そのじぶんにはきつ鼠捕ねずみとりであったさうな。したが、わたしが不寢ねずばんをするゆゑ、いま其樣そのやうねずみをばらすことぢゃない。
今日けふはまだおいひでないが、かういふあめつてさみしいときなぞは、其時分そのころのことをいつでもいつておかせだ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)