“弓箭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゅうせん48.3%
ゆみや37.9%
きゆうせん6.9%
きゅうぜん3.4%
きうぜん3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後醍醐はその経過やら綸旨りんじの上からも、御自身、軍の御指揮者たるのかたちで、公卿すらも弓箭きゅうせんを取って陣頭に出ていたのだった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
法を護る諸天善神達は絢爛けんらんなる甲冑にほこ、剣、戟、金剛杵こんごうしょ弓箭ゆみやにて働く。或は三面に八臂はっぴなるあり、或は一面に三眼を具するもある。
阿難と呪術師の娘 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
土倉どさう弓箭きゆうせんは満ち、山沢さんたくに健児は待つ。然れども、その日を見ず、いま、事あらはれて、鎌倉沙汰の軍士、検非違けびゐのため、この地に殺到さつたうあるべし、と聞ゆ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
調度掛にかけてある弓箭きゅうぜんを眺め、しばらく小首を傾けている、日置正次へきまさつぐの耳へ大勢の人声が、裏庭の方から聞こえてきたのは、それから間もなくのことであった。
弓道中祖伝 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ありし往時そのかみ、玉の御座みくら大政おほまつりごとおごそかにきこしめさせ玉ひし頃は、三公九けいかうべれ百官諸司袂をつらねて恐れかしこみ、弓箭きうぜん武夫つはもの伎能の士、あらそつて君がため心を傾ぶけ操を励まし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)