“綸旨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りんじ73.1%
りんし26.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてまさか、前執権ぜんしっけん妹聟いもとむこの高氏のふところにも、後醍醐の綸旨りんじがかくされていたなどとは、疑ってみる者すらもなかったのだ。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
撰者は宗良親王、弘和元年十二月三日長慶天皇の叡覧えいらんにそなえた。全部二十巻。叡覧に供える前、弘和元年十月、勅撰集に擬せられる旨の綸旨りんじを賜わった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
勅使の一行が通ってきた北国の駅路うまやじには、綸旨りんし下向げこうのうわさが、当然、人々の耳目からひろがった。そして、念仏門のさかえが謳歌おうかされた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其上、朝令暮改、綸旨りんしたなごころを飜す有様である。今若し武家の棟梁とうりょうたる可き者が現れたら、恨を含み、政道をそねむの士は招かざるに応ずるであろう。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)