“下向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げこう73.8%
したむき11.9%
げかう9.5%
くだ2.4%
げこ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なんと。お取立てと思ってよろこんで下向げこうして来たら、あにはからんや、こんな土地の、こんな群盗退治が、これからの仕事なのか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何と云ったって、忘れたかい」と宗近君も下向したむきになって燐寸マッチる。刹那せつなに藤尾のひとみは宗近君の額を射た。宗近君は知らない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
重直が席を進めて、貴殿は公儀から百五十石の扶持ふちを受け、盛岡へ下向げかうの上は二三里の間を限り、自由に歩行せしめられると告げた。利章は重ねて禮を言つた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
赤穴あかな母子おやこにむかひて、吾が近江をのがれ来りしも、雲州の動静やうすを見んためなれば、一たび下向くだりてやがて帰り来り、五一菽水しゆくすゐつぶね御恩めぐみをかへしたてまつるべし。五二今のわかれを給へといふ。
おもしろいぞえ、きやうまゐみちは、のぼしうもある下向げこもある。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)