下向げかう)” の例文
重直が席を進めて、貴殿は公儀から百五十石の扶持ふちを受け、盛岡へ下向げかうの上は二三里の間を限り、自由に歩行せしめられると告げた。利章は重ねて禮を言つた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
とげいよ/\江戸の普請ふしん成就じやうじゆの上は片時も早く彼地へ下り變に應じ機に臨み施す謀計ぼうけい幾計いくらもあるべし首尾能御目見おんめみえさへ濟ば最早氣遣きづかひなし然ば發足有べしと江戸下向げかうの用意にこそはかゝりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
戲談じようだん一つ言はずに、精進潔齋して行くが、下向げかうの第一夜を古市の姫買ひに明かすのが、參宮よりもズツと大事な彼等の唯一の希望で、それからは次々の宿場に、飯盛りと戲れぬ夜とてもない。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
勅使下向げかうと聞くからに
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
出し東海道とうかいだう廻遠まはりとほ難所なんしよにても山越に御下向げかう有べしとて勢州せいしう田丸街道たまるがいだうへ先觸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
差出せし御咎ならん此度江戸表へまかり出る時は必ず切腹せつぷくにても致さずんば申わけ立難しとの事にて誰一人勘解由かげゆ附添つきそひ下向げかうせんと云者なく其座白けて見えにける豫て覺悟かくごの勘解由は進み出て各々おの/\は此度の儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)