“乳房”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちぶさ88.3%
ちち4.3%
ちゝ3.2%
おちち1.1%
ちつこ1.1%
にうはう1.1%
にうばう1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これに反して鰐博士は、むしろ子宮や乳房ちぶさの自然退化を促進する方を捷径しょうけいと見て、既に三十年をその研究についやして来た権威者である。
わが心の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
自分を叱り、自分をはげましながら、彼女は、涙を拭いて立った。奥のほうで大三郎が眼をさましたとみえ、乳房ちちを求めて泣きぬいている。——
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
銀鞍ぎんあん少年せうねん玉駕ぎよくが佳姫かき、ともに恍惚くわうこつとしてたけなはなるとき陽炎かげろふとばりしづかなるうちに、木蓮もくれんはなひとひとみな乳房ちゝごとこひふくむ。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いつも、いつも、お前はなんて早熟ませているのだろうとつぶやく母親には、見られたくなかったので、錦子ははねおきると、乳房おちち朝㒵あさがおにしてしまい、腰の丸味はたらいにしてしまった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そばるやうながしておもはずかへりみることもあるのであつた。かれはおしなおもすと與吉よきちいては「なあ、おつかあはねえんだぞ、おつかあが乳房ちつこしがんねえんだぞ」と始終しじういつてかせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
乳房にうはうの部の膨れ方に大小の差有るは尤も注意すべき事たり。余は有力ゆうりよくなる反證はんしようを發見する迄は二樣の土偶は男女の相異を示すものとして記述きじゆつすべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
然れども乳房にうばうの部のれ方少き土偶に限りて第二種を穿きたる樣に作り有るを見れば或は此方は男子用にして第一種は女子用ならんか。エスキモ男子中には第二種とひとしき股引を穿く者有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)