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齋藤巡査
齋藤巡査が
眞鶴で
下車したので
自分は
談敵を
失つたけれど、
湯ヶ
原の
入口なる
門川までは、
退屈する
程の
隔離でもないので
困らなかつた。
膄せた
張飛は
眞鶴駐在所に
勤務すること
既に七八
年、
齋藤巡査と
稱し、
退隱の
關羽は
鈴木巡査といつて
湯ヶ
原に
勤務すること
實に九
年以上であるといふことは、
後で
解つたのである。
『サアこれから
下りだ。』と
齋藤巡査が
威勢をつけた。