“木片”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぎれ41.2%
こっぱ21.6%
もくへん11.8%
こつぱ9.8%
こば5.9%
ききれ2.0%
きぎ2.0%
きのきれ2.0%
こッぱ2.0%
ぼくへん2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
コンドツチイ街(ヰヤ、コンドツチイ)の角を過ぐれば、むかしながらのペツポが手にあしだまがひの木片きぎれを裝ひて、道の傍に坐せるを見る。
そういう祖父は器用なたちで、私のために木片きぎれに船を彫ったり、また竹細工に渋紙を張ったりして飛行機の模型などを造ってくれたりした。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
「おい、なんでもいいから、護身用になる木片きぎれでもナイフでも用意しろ。貝谷は銃を大切にしろ。銃は一挺しかないんだからな」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
木片こっぱは飛んで疾風に木の葉のひるがえるがごとく、鋸屑おがくず舞って晴天に雪の降る感応寺境内普請場の景況ありさまにぎやかに
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あっしの方はモットおかしいんで……あっしはこれでも小手斧こちょうなの癇持ちでげして、小手斧こちょうな木片こっぱが散らかるのが大嫌いでげす。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「イエ、ナニ、お眼にとまって恐れ入りますが、これが、まあ、私の道楽なので、商売に出ない日は、こうして木片こっぱを刻んでは、おもちゃにしております。お恥ずかしい次第で」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
さうしてちひさな木片もくへんいれためもつあさきたなふくろ草刈籠くさかりかごからした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「お前達はよく互にしつかりと抱き合つてゐる。」と、まるで巨大な木片もくへんが生命を持つてゐて私の云ふことが聞えるかのやうに私は云つた。
木片もくへん井桁いげたにくみあわせたいかだのよなものであった。そのうえになにが入っているのかはこがのっている。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はつよきの音、板削る鉋の音、孔をるやら釘打つやら丁〻かち/\響忙しく、木片こつぱは飛んで疾風に木の葉の飜へるが如く
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
農家の建築は一般に木片こつぱで葺いた屋根の上へまるで沢庵の重石おもしのやうに人頭大の石を並べたものであるが、これは恐らく風雪の被害を避ける最も安直な手段なのだらう。
カアネエギイは木片こつぱのやうな事務員でも、大抵は自分がぢかに会つた上で撰好えりこのみをする。
建てかけの家の屋根の木片こばぶきだけのところが霜でもおいたように白く月光にぬれ光っていて、目にのこる夜景でした。
柿の葉の濡れてかぶさる木片こば屋根やねに夜ふけて来る月のかげあり
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
老人は、毎日毎日汗をふきながら机に向っているわたしを可哀そうに思って、ある日、河原から幾背負いもの青葦を苅って来て、それを二階の窓の下につき出た木片こばぶきのひさしにのせてくれた。
眼中に木片ききれ飛込とびこむも構わず、恐れかしこみてこそ作りたれ、恭敬三昧きょうけいざんまいうれしき者ならぬは
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
どての蔭へ寄って、武蔵は、そこらの枯れ枝や木片きぎれや、燃えそうな物をあつめた。燧打石ひうちいしって、小さな炎とするまでには、実に克明な丹精と辛抱がるのだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鋪板ゆかを這ひて窓の下にいたり、木片きのきれありしを踏臺にして窓に上りぬ。
かぢ「それじゃア疲労くたびれてるだろうから、あの二畳へ往って木片こッぱを隅の方へ片付けて、薄縁うすべりを敷いてお
遺跡發見物中にははいも有りけたる木片ぼくへんも有りてコロボツクルがようを知り居りし事は明なるが、鉢形はちがた鍋形なべがたの土器の中には其外面のくすぶりたる物も有れば、かし、食物を或るはあつものを作る事の有りしをも推知すいちせらる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)