木片こば)” の例文
建てかけの家の屋根の木片こばぶきだけのところが霜でもおいたように白く月光にぬれ光っていて、目にのこる夜景でした。
柿の葉の濡れてかぶさる木片こば屋根やねに夜ふけて来る月のかげあり
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
老人は、毎日毎日汗をふきながら机に向っているわたしを可哀そうに思って、ある日、河原から幾背負いもの青葦を苅って来て、それを二階の窓の下につき出た木片こばぶきのひさしにのせてくれた。