“藥罐”の読み方と例文
新字:薬缶
読み方割合
やくわん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まだ其處そこつくるけえしちや大變たえへんだぞ、戸棚とだなへでもえてけ」勘次かんじ注意ちういした。卯平うへい藥罐やくわんいで三ばいきつした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さうだらうとも、五匁玉半分煙にして、空茶からちや藥罐やくわんで三杯もあけるのは、容易なことぢやあるめえと思つて居たよ。そんなに言ひにくいところを
小出氏は國民服の膝をきちんと折つて坐つて、壁の隅に置いてある藥罐やくわんの湯を柄杓で汲んで、煎茶をいれて、それを私等にすすめた。飮み干すと又注いで呉れた。蚊は相變らず多かつた。
横山 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)