“大藥罐”の読み方と例文
新字:大薬缶
読み方割合
おほやくわん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晝はいくらか客もありますが、日が暮れるとサツサと店をしまつて、婆さんと娘が、菓子箱と緋毛氈ひまうせんを背負ひ、大藥罐おほやくわんをブラ下げて自分の家へ歸つてしまひます。
やすましておくれ、とこしをかけて一息ひといきつく。大分だいぶあつたかでございますと、ばゞあかゞね大藥罐おほやくわんちやをくれる。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
初音町はつねてうといへばゆかしけれど、をうぐひすの貧乏町びんばうまちぞかし、正直しやうじき安兵衛やすべゑとてかみ此頭このかうべ宿やどたまふべき大藥罐おほやくわんひたいぎはぴかぴかとして、これを目印めじるし田町たまちより菊坂きくざかあたりへかけて
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)