“菊坂”の読み方と例文
読み方割合
きくざか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
るのがうまいとしたから、ちることもよくちた。本郷ほんがう菊坂きくざか途中とちう徐々やは/\よこちたがてら生垣いけがき引掛ひつかゝつた、怪我けがなし。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私はとうとう万世橋まんせいばしを渡って、明神みょうじんの坂を上がって、本郷台ほんごうだいへ来て、それからまた菊坂きくざかを下りて、しまいに小石川こいしかわの谷へ下りたのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
廿七年二月のある日の午後に、本郷区真砂町まさごちょう卅二番地の、あぶみ坂上の、下宿屋の横を曲ったのは彼女であった。その路は馴染なじみのある土地であった。菊坂きくざかの旧居は近かった。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)