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征
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ゆ
ふりがな文庫
“
征
(
ゆ
)” の例文
馬超が
征
(
ゆ
)
けば、成功疑いなしと思った。張魯はここに意を決して、一軍を彼にさずけ、楊柏を
軍奉行
(
いくさぶぎょう
)
として、ついに援蜀政策を実行に移した。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああ思ひきや、
西土
(
せいど
)
はるかに
征
(
ゆ
)
くべかりし身の、こゝに
病躯
(
びやうく
)
を故山にとゞめて山河の契りをはたさむとは。
奇
(
く
)
しくもあざなはれたるわが
運命
(
うんめい
)
かな。
清見寺の鐘声
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
喚
(
おめ
)
き叫ぶ声、射ちかう
鏑
(
かぶら
)
の音、山をうがち谷をひびかし、
征
(
ゆ
)
く馬の脚にまかせつつ……時は正月二十一日、
入相
(
いりあい
)
ばかりのことなるに、
薄氷
(
うすごおり
)
は張ったりけり——
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
いにしへ、
仇
(
あだ
)
なすは討ちてしやみ、まつろはぬことむけ
和
(
やは
)
した。砲煙のとどろき、爆彈の炸烈する、もとより聖業の完遂にある。
大皇軍
(
おほみいくさ
)
の
征
(
ゆ
)
くところ必ず宣撫の
恩澤
(
めぐみ
)
がある。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
厳かな式場から受けたものは、更にこれから
征
(
ゆ
)
かなければならない佐川二等兵の武運にまで及び、どうも私にはそのまま帰りきれなかったのである。教官はすぐに会ってくれた。
指導物語:或る国鉄機関士の述懐
(新字新仮名)
/
上田広
(著)
▼ もっと見る
ジャップ・キッドの見物人の中には、やがて前線に
征
(
ゆ
)
く軍人が多数まじっているということを忘れていた。君のいうようにジャップ・キッド劇の禁止令を出さなくてはならぬかも知れん。
偉大なる夢
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「お母さ、いいかや、俺ァまた
征
(
ゆ
)
くだぞ。」
和紙
(新字新仮名)
/
東野辺薫
(著)
空のトクカン 兄は
征
(
ゆ
)
く……
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
戦線万里
征
(
ゆ
)
くものを——
赤いステッキ
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
噴行艇
(
ふんこうてい
)
は
征
(
ゆ
)
く
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのほかの手勢は臨機に我輩のさしずを待て。かくて明夜をいでず、玄徳のいのちは呉の
掌
(
て
)
のうちのものとなろう。いざ
征
(
ゆ
)
け
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
思へ、とどろく
跫音
(
あしおと
)
に
大御軍
(
おほみいくさ
)
の
征
(
ゆ
)
くところ
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「さらば
征
(
ゆ
)
いて、小沛の危急を救え」とばかり、まず
夏侯惇
(
かこうじゅん
)
、
呂虔
(
りょけん
)
、
李典
(
りてん
)
の三名を先鋒に、五万の精兵をさずけ、徐州の境へ馳せ向かわした。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬超が、蜀の
葭萌関
(
かぼうかん
)
へ
征
(
ゆ
)
くとき、龐徳だけは、病のために、行を共にしなかったのである。その後、病も癒えて、近頃は元気だとも聞いている。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「臣、不才にして、遠く
征
(
ゆ
)
き、よく速やかに
平
(
たいら
)
ぐるあたわず、多くの御林の兵を損じ、主上の
宸襟
(
しんきん
)
を安からざらしむ。——まず罪をこそ問わせ給え」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一瞬、残る人々も、
征
(
ゆ
)
く人々も、一様な厳粛に打たれていた。すると、播磨守のうしろにひかえていた一僧がやおら膝をすすめて両手をつかえ直した。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
剛に柔に、武と仁と、時に応じて万全を計るには、やはり私自身が
征
(
ゆ
)
かねばなりますまい。決して、孔明が小功を誇らんために望む次第ではありませぬ
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「来春早々、都のうちに、かならず火の禍いがありましょう。大王はめったに遠くへ
征
(
ゆ
)
くべきでありません」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長は、自分の
危惧
(
きぐ
)
をふきとばして、哄笑した。なにかしら、この
漢
(
おとこ
)
が
征
(
ゆ
)
けばと、安心がついたのである。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「将軍は
社稷
(
しゃしょく
)
の重臣。ご辞退あるときではありません。もし将軍が
征
(
ゆ
)
かれるならば、それがしも不才を顧みずお供して、命をすてる覚悟で共に大敵を破りましょう」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは
征
(
ゆ
)
く人の行くてへの祈りと、つい先ごろの
施物
(
せもの
)
の恩謝とを語っていた。秀吉は、馬をとめた。うしろを振り向き、何ごとかをいいつけようとしたらしかった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すでに都を去ってここまできたものを千里
征
(
ゆ
)
くも、二千里征くも大差はない。ことに、
袁紹
(
えんしょう
)
の遺子を流浪させておけば、連年、どこかで叛乱を起すにちがいありません
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
辱
(
は
)
じて
辱
(
はじ
)
に
怯
(
ひる
)
むな。ふたたび大都督として戦場に
征
(
ゆ
)
き、さきの戦訓を生かして、孔明をやぶれ」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
孫策の母の呉夫人は、叔父と共に諫めに行った長男が、かえって父について戦に
征
(
ゆ
)
くと聞いて
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あれほどな父を持ち、これほどな恩師を持ち、そちはよほど
倖
(
しあわ
)
せ者だ。さだめし行末よい
武勲
(
ぶくん
)
を持つだろう。重治に
従
(
つ
)
いて中国へ
征
(
ゆ
)
け。信長がその
初陣
(
ういじん
)
を祝うてとらせる」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、そなたでさえする苦しみは、またその責めは、正成がみなこの一身に負って
征
(
ゆ
)
く。あまたの若者、沢山なこの
郷
(
さと
)
の誰彼を、あえなく戦に送って死なせたのはこの正成だ。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
道誉といえば、たれも知るように、
執権
(
しっけん
)
高時のそばには、何につけ欠くべからざるお気に入りの近侍人といっていい。その道誉が
君侍
(
くんじ
)
をはなれて現地へ
征
(
ゆ
)
くとはどういうわけか。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「自信がある。わしが
征
(
ゆ
)
けば、伊勢は三月か四月で片づこう。夏はまた、ここへ戻ってみえる。なに、死なん。……
戦
(
いくさ
)
なんてそういと
易
(
やす
)
く死ねるものじゃない。母上をたのむよ」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
純で情熱的で、ただ国の
難
(
なん
)
に
征
(
ゆ
)
くとしている、いわゆる
山沢
(
さんたく
)
の健児の風がまだあった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
帰するところ、これから羽柴の
征
(
ゆ
)
かんとする一戦は、光秀を撃つか、光秀に撃たれるかにある。もし光秀に敗るるほどなら、毛利家の人質を抑えていたところで何の益にもならないであろう。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「しかし、
征
(
ゆ
)
き
人
(
て
)
がありませぬ。誰も、それを望んでいないらしいので」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼の仕えた信長の
軍
(
いくさ
)
ぶりは、常に破竹の勢いを示し“信長の
征
(
ゆ
)
くところ草木も枯れる”といわれたものだが、秀吉の軍はやや
趣
(
おもむき
)
を
異
(
こと
)
にし、彼の征く所、陣する所、おのずから民を寄せ、市をなし
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一時、美濃も動揺しかけたが、彼が
征
(
ゆ
)
くや、即日そこも平定を見た。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
強
(
し
)
いてではない、いかにも自然に、その顔は笑って
征
(
ゆ
)
くのだ。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こそと——熱心に希望しておった。……どうだ筑前
征
(
ゆ
)
くか
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「まあ、そちまでが、
征
(
ゆ
)
かんでもよい。身の側におれ」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「はてね、あの衆は、いくさに
征
(
ゆ
)
くのとは違うのか?」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それ、
征
(
ゆ
)
け」と、最後の水軍に出航を下知した。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「東国勢は
征
(
ゆ
)
くところで勝っている!」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「周瑜。わしの剣を佩いて
征
(
ゆ
)
け」
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうだ、わしみずから
征
(
ゆ
)
く」
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
征
(
ゆ
)
かんか?
還
(
かえ
)
らんか?」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
繍旗
(
しゅうき
)
、
金甲
(
きんこう
)
、
燦
(
さん
)
として
征
(
ゆ
)
く
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
征
(
ゆ
)
くのは、誰々か」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いざ、
征
(
ゆ
)
かん」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
征
(
ゆ
)
け」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
征
(
ゆ
)
け」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
征
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
“征”を含む語句
出征
遠征
征旅
征箭
朝鮮征伐
征服者
楼蘭征戍
征矢
征伐
征服
征夷
征夷大将軍
征途
征清
出征兵士
征覇
征矢野
征人
征衣
征韓
...