“征夷”の読み方と例文
読み方割合
せいい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紀井から大和と、次第に北朝軍の手の届かない奥吉野の山間僻地へきちのがれ、一の宮を自天王とあがめ、二の宮を征夷せいい大将軍たいしょうぐんあおいで、年号を天靖てんせいと改元し
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かしこの威徳おとろへたりといえども、さすがは征夷せいい大将軍の居城きょじょうだ、何処いずこの門も、番衆、見張、厳重にして隙間すきまがない。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この年に秀忠は征夷せいい大将軍となり、大阪城の秀頼は内大臣に任ぜられた。徳川と豊臣氏のあいだにようやく不穏の雲ゆきが動きはじめたのもこの時分からである。
青竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)