白湯)” の例文
うらが内のものは今年は井戸蛙ゐどげへるのやうにさつかゞんでさとへは一なんだといひつゝくみいだしたるちやをみれば、すゝだしたるやうなれば、別に白湯をもとめてしよくしをはり
黒木はやっと決心したらしく、窮屈そうにこう云いながら、火鉢の横に転がっている大きな湯呑を取り上げて白湯を注いだ。すると健策もそれにならって、長椅子の下から硝子コップを取り上げた。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)