トップ
>
適
>
ゆ
ふりがな文庫
“
適
(
ゆ
)” の例文
結納
(
ゆいのう
)
の
交
(
かは
)
されし日も宮は富山唯継を
夫
(
つま
)
と定めたる心はつゆ起らざりき。されど、己は
終
(
つひ
)
にその家に
適
(
ゆ
)
くべき身たるを忘れざりしなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
五百は潔くこの家を去って渋江氏に
適
(
ゆ
)
き、しかもその渋江氏の力を
藉
(
か
)
りて、この家の上に監督を加えようとするのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
老子
(
らうし
)
は
楚
(
そ
)
の
苦縣
(
こけん
)
の
厲郷
(
らいきやう
)
、
曲仁里
(
きよくじんり
)
の
人
(
ひと
)
也
(
なり
)
。
姓
(
せい
)
は
李氏
(
りし
)
、
名
(
な
)
は
耳
(
じ
)
、
字
(
あざな
)
は
伯陽
(
はくやう
)
、
諡
(
おくりな
)
を
聃
(
たん
)
と
曰
(
い
)
ふ。
周
(
しう
)
の
(一)
守藏室
(
しゆざうしつ
)
の
史
(
し
)
也
(
なり
)
。
孔子
(
こうし
)
、
周
(
しう
)
に
適
(
ゆ
)
き、
將
(
まさ
)
に
禮
(
れい
)
を
老子
(
らうし
)
に
問
(
と
)
はんとす。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
年二十二、京ニ
適
(
ゆ
)
キ丹丘梅竜両先生ノ門ニ遊ブ。常ニ先生ニ代ツテ経ヲ講ジ業ヲ授ク。
諄諄
(
じゅんじゅん
)
トシテ
倦
(
う
)
マズ。弟子
相
(
あい
)
イツテ曰ク明鏡ハ照シテ疲レズ清流ハ風ニ
攘
(
みだ
)
レズトハ
鷲子
(
しゅうし
)
ノ
謂
(
いい
)
カト。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
朝早やもたぎる風呂釜の湯を
浴
(
あ
)
ぶとひたかぶる時し我
適
(
ゆ
)
きにけり
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
八衢に
適
(
ゆ
)
きかよはせる
独楽
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
雅さんのところへ
適
(
ゆ
)
くと
極
(
きま
)
つて、その為に御嫁入道具まで
丁
(
ちやん
)
と
調
(
こしら
)
へて置きながら、今更外へ
適
(
ゆか
)
れますか、雅さんも考へて見て下さいな。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
伊三郎の女を
儔
(
とも
)
と云った。儔は芥川氏に
適
(
ゆ
)
いた。龍之介さんは儔の生んだ子である。龍之介さんの
著
(
あらわ
)
した小説集「羅生門」中に「孤独地獄」の一篇がある。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
儒員某ソノ能ヲ
嫉
(
ねた
)
ム者アリ。悪言日ニ日ニ至ル。時ニ丹丘老師病メリ。先生
乃
(
すなわち
)
コレヲ省スルニ託シ避ケテ京ニ
適
(
ゆ
)
ク。実ニ
天明
(
てんめい
)
丙午
(
へいご
)
(?)夏四月ナリ。老師卒ス。貧ニシテ
棺槨
(
かんかく
)
ノ資ナシ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
嘗て
女
(
ぢよ
)
国を以てこれに配せむとしたが、事に阻げられて果さず、国は遂に去つて狩谷矩之に
適
(
ゆ
)
いたのだと云ふ。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「私は、御母さん、貫一さんに顔が合されないわね。だから
若
(
も
)
し
適
(
ゆ
)
くのなら、もう
逢
(
あ
)
はずに
直
(
ずつ
)
と行つて
了
(
しま
)
ひたいのだから、さう云ふ都合にして下さいな。私はもう逢はずに行くわ」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
元泰直為の弟元徳に孫
芸庵
(
うんあん
)
があつた。是を木挽町の柴田とする。芸庵の妹が清川玄道に
適
(
ゆ
)
いた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
果してそうなら、抽斎の生れた時は三十一歳で、迷庵よりは
十
(
とお
)
少
(
わか
)
かったのだろう。抽斎の棭斎に師事したのは二十余歳の時だというから、恐らくは迷庵を
喪
(
うしな
)
って棭斎に
適
(
ゆ
)
いたのであろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
柳は坂本氏に
適
(
ゆ
)
き、作は山本氏に適き、久は長野氏に適いた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
適
常用漢字
小5
部首:⾡
14画
“適”を含む語句
適合
適当
適宜
快適
適當
適切
適々
悠々自適
適確
適中
不適當
適用
適例
胡適
閑適
適役
適否
室適
適応
適従
...