“行:ゆ” の例文
“行:ゆ”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花147
芥川竜之介57
泉鏡太郎33
三遊亭円朝26
小川未明18
“行:ゆ”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸69.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.7%
文学 > 日本文学 > 戯曲8.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
主「金を人に投げ附けて逃げてく奴があるものか、お名前が知れんじゃアお礼のようもなし、本当に困るじゃアねえか」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その男を訪ねるに仔細しさいはないが、訪ねてくのに、十年ごしの思出がある、……まあ、もう少しして置こう。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そればかりか、昨日病院で起った不幸なちがいについても、ついに一言ひとことも口をく様子を見せなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いたところみな危險きけん塲所ばしよで、深山しんざんへ十以上いじやうすゝんでくと
おおかすでございましたから早四郎は頬をふくらせてってく。五平はたゞちにお竹の座敷へ参りまして。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しづかなそらをぢり/\とうつつてかたぶいたかとおもふと一さんちはじめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それがむかふくるまあたつて、まはたび鋼鉄はがねの如くひかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何も知らぬ腹の中の迄が世に出ぬ先から既に着るべき物をがれてくのが母親の心にれ丈悲しい事であらう。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
画家。(手真似にて姉に、寝椅子を指さし示し、自分も藁の椅子をそばに持ちき、腰を掛く。)マルリンクの処なのです。
そして彼は、今、ブラッセルからロンドンへと、今世紀における最大の捕物をするために、乗り込んでくところであったのだ。
背後うしろむきにかゝとさぐつて、草履ざうり穿いて、だんりて、てく/\く。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼はずっと前から、原稿料で生活をしてきたいと考えていたが、投稿するなら、まず幸福日報社が好かろうとめていた。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)
……しおの松の枝ぶり一つにも杖を留めようとする風流人には、此奴こいつあてつけに意地の悪いほど、とっとっとく。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
といいかけて、かむとしたる、山番のじじはわれらが庵を五六町隔てたる山寺の下に、小屋かけてただ一人住みたるなり。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二の酉也とりなり上天気也じやうてんきなり大当おほあたなりと人の語りくがきこ申候まうしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
これから案内あんないれてき、はしわたると葭簀張よしずばり腰掛こしか茶屋ぢやゝ
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
その評判ひょうばんたかくなり、代診だいしんも、看護婦かんごふも、一ようなんためくのか
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
御神輿おみこしきたいはうき、めぐりたいはうへめぐる。ほとん人間業にんげんわざではない。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
花畑はなばたけわたつてからだが、はし渡返わたりかへしてくわんそとまはりをまはつてく。
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その時、道端みちばたの草に埋もれている石地蔵様が「さっさっと真直まっすぐきやれ行きやれ」と物を言わっしゃる。
迷い路 (新字新仮名) / 小川未明(著)
仲町なかまちあねなにやら心配しんぱいことるほどに、此方こちからけばいのなれど
うらむらさき (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いへうちをばひろ野原のはらかたなきなげきにひとそでをもしぼらせぬ。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おもつたことらずつてほゝとわらひしが、かくうちかうよ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
劉耽りうたんなにがしと、いづれ華冑くわちう公子等こうしら一日あるひ相携あひたづさへてきて
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
少年はこちらから歩み寄り、石の階段を登ってく、しかし戸の中へはいったと思うと、すぐにまた階段をくだって来る。
浅草公園:或シナリオ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし最後にオレンジだのバナナだのの出て来た時にはおのずからこう云う果物の値段を考えないわけにはかなかった。
たね子の憂鬱 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
男「あのね、此のお嬢様は己の方へ来るお方だから、己が御案内をしてくんだ、さ、喰ったでえ此処こゝへ置くぜ」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
承知しようちいたしました」とつて、道翹だうげう本堂ほんだういて西にしあるいてく。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
この野だは、どういう了見りょうけんだか、赤シャツのうちへ朝夕出入でいりして、どこへでも随行ずいこうしてく。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さるにてもなほものありげにわが顔をみつつくが、ひややかにあざけるが如くにくさげなるぞ腹立はらだたしき。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
後に話合うと、階下したへ用達しになど、座をって通る時、その窓の前へくと、希代きたいにヒヤリとして風が冷い。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どこから金を見つけて来たかと思うような堂々たる五階建のアパートなどが目の前にスックと立って、を見えなくした。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
成長おほきひとでなければけないところ日出雄ひでをさんのやうちいさいひとくと
宿やどものそうがゝりでめたがかない、ともれてけとすゝめても謝絶しやぜつ
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
しかすぐに役所へ引いてかずに、權六が自分のたくへ引いて来たは、何か深い了簡あってのことゝ見えます。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
瀧口く/\四方よもの景色を打ち眺め、稍〓やゝ疲れを覺えたれば、とある路傍の民家に腰打ち掛けて、暫く休らひぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
しなぶんけば一枚紙いちまいがみがすやうにこゝろよくなることゝ確信かくしんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
旅をすれば金がる、金がれば金をもっくと云うごく簡単な話で、何万ドルラルだか知れない弗を
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
横浜から汽車が着いて改札口からはいつて来る人々は皆足早あしばやに燕のやうに筋違すぢかひに歩いて出口の方へく。
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
庭からお座敷へ通る時の気持のい家だけれど、夢の中でよくはいつてく家のやうな暗い玄関は忘れたい気がする。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
『ぢやあきなさいよ。僕なんかもうこれから君と一緒に学校へかない。何時いつでも先行つちまふからい。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
『泣いては人が笑ひますよ。ねえ、かあさんはもう何処どこへもかずにうちにばかり居るのだからいいでせう。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ちょうど紅葉もみじ時分で、王子おうじたきがわって瓢箪ふくべの酒を飲干して、紅葉を見にく者は
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ばた/\/\/\/\/\/\と庭を逃げる、跡を追掛けてき、門の処まで追掛け、既に出ようとする時お梅が帰って来て、
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お百合その袖にかばわれて、大勢の前をく。――忍んで様子を見たる、学円、この時そっとその姿をあらわす。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
紫玉は待兼ねたように懐紙かいしを重ねて、伯爵、を清めながら、森のこみちきましたか、坊主は、といた。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まったく、足許が悪いんですかい、おぶってく事もならねえしと……隠居さん、提灯ちょうちんでも上げてえようだ。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「友さんはらわたをおいてきねえ。」婆さんの方でない、安達ヶ原の納戸でないから、はらごもりをくのでない。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
久米ももう一度返事をした。今度は久米のゐるところも大体僕にあきらかになつた。僕は縁側伝ひに後架こうかの前にき、
微笑 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
甚麼どんなはんしてたか聞きたいものですが、ちと遠方ゑんぱうで今問合とひあはせるわけにもきません
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
く服をいじりて窓の処までしばらく外を見て、急に向き返り、部屋の内を、何か探すように、歩きまわる。
と不気味だからそこ/\に挨拶してき過ぎますと、武士さむらいはピシャ/\供の仲間ちゅうげんと一緒に跡を追って来る。
と高く呼びぬ。毎夜狂言見にきたるかえりには、ここに来てかくは云うなりけり。案じてそれまではねたまわず。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どうじゃ、ずッと漕げるか。そら、あの、そら巌のもっとさきへ、海の真中まんなかまで漕いでけるか、どうじゃろうな。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女郎屋ぢよらうやふわけにはかず、まゝよとこんなことはさてれたもので、根笹ねざさけて
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わがいのちつねにあらぬかむかしきさ小河をがはきて見むため 〔巻三・三三二〕 大伴旅人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「この狂人きちがいッ」と彼は大喝した。「サア御主人様の所へけ、たとえ貴様をひっ掴んでも連れてくから――」
未荘の人は本来城内にくことは少いのに、たまたまく用事があっても差控えてしまうから、この危険にぶつかる者も少い。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
かねば、わざへて、何処どこともらず、真夜中まよなかにアハヽアハヽわらひをる
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其評判そのひやうばんたかくなり、代診だいしんも、看護婦かんごふも、一やうなんためくのか
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「さあ、」校長はつまつたやうに頭へ手をやつた。「いや、あの方のぢや無からう、多分神様の所有ものでがせうよ。」
米と塩とは尼君がまちに出できたまうとて、いおりに残したまいたれば、摩耶まやも予もうることなかるべし。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
悪体あくたいをつきながら穏坊をんばうそでした掻潜かいくゞつてスーツと駈出かけだしてきました。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
福々ふく/\で思ひ出したが、七ふくまはりふのは一たいきみ何処どこくんだ。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「この懐中物かみいれもやろう。もっとほしくばもっと遣ろう。依嘱たのみというのは、そらあすこへく、あの、な、」
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
長吉ちやうきち浜町はまちやう横町よこちやうをば次第に道のくまゝに大川端おほかはばたの方へと歩いて行つた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
三度目に掛合かけあつた老車夫らうしやふが、やつとの事でおとよの望む賃銀ちんぎん小梅こうめきを承知した。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
宵々よひ/\稻妻いなづまは、くもうす餘波なごりにや、初汐はつしほわたるなる
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
のちに、奧州あうしう平泉ひらいづみ中尊寺ちうそんじまうでたかへりに、松島まつしま途中とちう
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
むすめは、ひとなみおときながら、すえおもうてかなしんでいました。
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、すえのことなどをかんがえると、希望きぼうもひらめきましたが、また心細こころぼそくもありました。
風の寒い世の中へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
同族中どうぞくちう其人そのひとありとられて、みづのながれきよ江戸川えどがは西にしべりに
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
みちれほどでけれどりにてはれも心配しんぱいなり子供こどもたちもさびしかるべく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
人顔のさだかならぬ時、暗き隅にくべからず、たそがれの片隅には、怪しきもの居て人を惑わすと、姉上の教えしことあり。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さるにてもなおものありげにわが顔をみつつくが、ひややかにあざけるがごとく憎さげなるぞ腹立はらだたしき。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一騎立いつきだち細道ほそみちなり、すこきてみぎかたてらあり、小高こだかところ
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「はあ、北海道ほくかいだうへは始終しじう往復わうふくをするですが、今度こんど樺太からふとまでくですて。」
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
沙金しゃきんは、おれのく時刻を見はからって、あの半蔀はじとみの間から、雀色時すずめいろどきの往来をのぞいている。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕はその指環を手にとって見、内側にってある「桃子ももこへ」と云う字に頬笑ほほえまないわけにはかなかった。
彼 第二 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
井伊の陣屋のさわがしいことはおのずから徳川家康とくがわいえやすの耳にもはいらないわけにはかなかった。
古千屋 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
船長の手の上に載った髑髏。髑髏の目からは火取虫ひとりむしが一つひらひらと空中へ昇ってく。それから又三つ、二つ、五つ。
誘惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
武「云わんか、云わんと云えばゆるさんよ、隠立てを致せば捨置かれんから両人共近所に自身番が有ろうから夫れへ連れてく」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
粂「んだかね鳶頭、お内儀かみさんが、鳶頭の処へきさえすれば解るから、行って来いと仰しゃいましたから参りました」
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この学校がいけなければすぐどっかへ覚悟かくごでいたから、たぬきも赤シャツも、ちっともおそろしくはなかった。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しゅうの娘に引添ひっそうて、身を固めてふりの、その円髷のおおきいのも、かかる折から頼もしい。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おおおお、三人が手をひきッこで歩行あるいてきます……仲の町も人通りが少いなあ、どうじゃろう、景気の悪い。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初め燕王えんおうの師のづるや、道衍どうえんいわく、師はいて必ずたん、たゞ両日をついやすのみと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
代助は菅沼とはなしながら、となりへやに三千代がゐて、自分の話を聴いてゐるといふ自覚を去る訳にかなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
肥満ふとつた赤顔あかづらの主人は御人好おひとよしで、にこにこしながら僕がく度に外套を脱がせたり着せたりする。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
近頃巴里パリイではう云ふ新しい画家の画室アトリエへ通ふ青年画家が月ごとえてさうだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
或時あるとき、大奮発じゃ、と言うて、停車場ていしゃば前の床屋へ、顔をりにかれました。その時だったと申す事で。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『あなたがかなけりやつまらないから私は帰るわ。一緒に帰りませう。山崎さんと平井さんとで行つて来るとい。』
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
もとは大坂の町家ちやうかの娘で芝居のかはり目には両親ふたおやが欠かさず道頓堀へれてく程であつたが
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
直接じかに、そぞろにそこへき、小路へ入ると、寂しがって、気味を悪がって、たれも通らぬ、更に人影はないのであった。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白雪 人の生命のどうなろうと、それを私が知る事か!……恋には我身の生命も要らぬ。……姥、堪忍してかしておくれ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かっしゃるのは反対あべこべに秋谷の方じゃ。……はてな、と思うと、変った事は、そればかりではござりませぬよ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はじめから彼家あすこくと聞いたらるのじゃなかった――黙っておいでだから何にも知らずに悪い事をしたよ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(この辺に宗山ッて按摩は居るかい。)とここで実は様子を聞く気さ。押懸けてこうたってちっとも勝手が知れないから。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
疾風土をいて起ると覚しく、恐る恐るこうべもたげあぐれば、蝦蟇法師は身を以ておとすが如くくだ
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云う、提灯の柄が賽銭箱さいせんばこについて、くだんの青狐の像と、しなった背中合せにお町は老人の右へく。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)