“山川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんせん63.3%
やまかは16.7%
やまがは10.0%
やまかわ10.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つねこのんで山川さんせん跋渉ばつせふし、うちればかならふでを取つて書いて好者すきもの
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
立山の地獄谷はまた世に響いたもので、ここにその恐るべき山川さんせん大叫喚の声を聞くのは、さすがに一個婦人の身に何でもない事ではない。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「師はありませぬ。幼少から父無二斎について十手術を、後には、諸国の先輩をみな師として訪ね、天下の山川さんせんもみな師と存じて遍歴しておりまする」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孝陵の山川さんせんは、其のふるきに因りて改むるなかれ、天下の臣民は、哭臨こくりんする三日にして、皆服をき、嫁娶かしゅを妨ぐるなかれ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もしこのまま手をつかねて倭軍わぐん蹂躙じゅうりんに任せていたとすれば、美しい八道の山川さんせんも見る見る一望の焼野の原と変化するほかはなかったであろう。
金将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
山川やまかはもよりてつかふるかむながらたぎつ河内かふち船出ふなでするかも 〔巻一・三九〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
漂浪さすらひくら山川やまかはそこはかと。——さあれ、ひそかに
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うつくしき山川やまかはをいめむよるもあり世をわすれゆくしるしなりけめ
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
あるは、ダマスコの里水さとみづさやぐ山川やまかはおとに、
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
このやまひいやしたまへと山川やまかはをゆきゆきしとしの暮となりぬる
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
あしひきのやま黄葉もみぢば今夜こよひもかうかびゆくらむ山川やまがはに 〔巻八・一五八七〕 大伴書持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ちひさな土橋どばしひとつ、小川をがは山川やまがはそゝぐところにかゝつてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
山川やまがはにははしがなくて、香魚あゆみさうなみづが、きやう鴨川かもがはのやうに、あれとおなじくらゐのはゞで、あさくちよろ/\とながれてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
われひとりうらぶれ来れば山川やまがはの水のたぎちも心にぞ沁む
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
うつくしいてて、たまのやうなこいしをおもしに、けものかはしろさらされたのがひたしてある山川やまがは沿うてくと、やまおくにまたやまがあつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
いましも署長室では、山川やまかわ署長と恒藤つねふじ司法主任とが、膝をつき合わして密議をこらしている。
五階の窓:02 合作の二 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
わたくしは使命を果すためには、この国の山川やまかわに潜んでいる力と、——多分は人間に見えない霊と、戦わなければなりません。あなたは昔紅海こうかいの底に、埃及エジプト軍勢ぐんぜいを御沈めになりました。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
山川やまかわ、銀座の方へ散歩しようじゃないか」