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之
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ゆ
ふりがな文庫
“
之
(
ゆ
)” の例文
それより他邦に
之
(
ゆ
)
きて一老人の養子となる。この養子
唾
(
つばき
)
はくごとに金を吐く、老人その金を国王に呈し、王女を養子に
妻
(
めあわ
)
さんと願う。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
延陵
(
えんりょう
)
の
季子
(
きし
)
、その長子を
葬
(
ほうむ
)
りて、『骨肉は上に帰復す
命
(
さだめ
)
なり。魂気の若きは、すなわち
之
(
ゆ
)
かざるなし、
之
(
ゆ
)
かざるなし』と
曰
(
のたま
)
いし、
云云
(
うんぬん
)
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
もし彼の
脳裏
(
のうり
)
に一点の趣味を
貼
(
ちょう
)
し得たならば、彼は
之
(
ゆ
)
く所に同化して、
行屎走尿
(
こうしそうにょう
)
の際にも、完全たる芸術家として存在し得るだろう。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勤王に
之
(
ゆ
)
かんか、佐幕に之かんか。時代はその中間において
鼠
(
ねずみ
)
いろの生を
偸
(
ぬす
)
むことを
容
(
ゆる
)
さなかった。抽斎はいかにこれに処したか。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
(一〇九)
故
(
もと
)
の
楚
(
そ
)
の
貴戚
(
きせき
)
、
盡
(
ことごと
)
く
呉起
(
ごき
)
を
害
(
がい
)
せんと
欲
(
ほつ
)
す。
悼王
(
たうわう
)
死
(
し
)
するに
及
(
およ
)
んで、
宗室大臣
(
そうしつだいじん
)
、
亂
(
らん
)
を
作
(
な
)
して
呉起
(
ごき
)
を
攻
(
せ
)
む。
呉起
(
ごき
)
、
走
(
はし
)
つて
王
(
わう
)
の
尸
(
し
)
に
之
(
ゆ
)
きて
之
(
これ
)
に
伏
(
ふ
)
す。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
▼ もっと見る
雅頌
(
がしょう
)
よりして各国の国風まで収録した詩集であるが、詩は
之
(
し
)
なり、志の
之
(
ゆ
)
く所なりとも称し、孟子にも詩三百一言以てこれを
掩
(
おお
)
えば思い邪なしともいい
婦人問題解決の急務
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
年に變じて而して生より死に
之
(
ゆ
)
くの間、同一人と雖も其の變化も亦急に、亦劇しく、亦大に、亦多き譯である。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
衆奉じて以て主と爲すべきものなく、或は
散
(
さん
)
じて四方に
之
(
ゆ
)
き、或は
上野
(
うへの
)
に
據
(
よ
)
る。若し公をして
耐忍
(
たいにん
)
の力無く、共に
怒
(
いか
)
つて事を擧げしめば、則ち府下悉く
焦土
(
せうど
)
と爲らん。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
是
(
こ
)
の
故
(
ゆえ
)
に明君は民の産を制し、必ず仰いでは
以
(
もっ
)
て父母に
事
(
つこ
)
うまつるに足り、
俯
(
ふ
)
してはもって妻子を
畜
(
やしな
)
うに足り、楽歳には終身飽き、凶年には死亡を免れしめ、
然
(
しか
)
る後
駆
(
か
)
って善に
之
(
ゆ
)
かしむ。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
アヌンチヤタはいづくにか
之
(
ゆ
)
きし。ベルナルドオなかりせば、彼人は不幸に陷らで止みしならん。否、彼人のみかは、我も或は生涯の願を遂げ、即興詩人の名を成して、
偕老
(
かいらう
)
の
契
(
ちぎり
)
を
全
(
まつた
)
うせしならんか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
氏は和漢洋の学に通じ科学文学
之
(
ゆ
)
く所として可ならざるなく
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
而して
径
(
ただ
)
ちに三に
之
(
ゆ
)
け。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
閲して「送松本佐藤二子従鷲津知事之登米県。馬前落葉乱離愁。朝雨江頭猶未収。部伍令明尤整粛。使君政簡太風流。過時休感白河暮。到日須観松島秋。寄語厳冬多大雪。可無一領白狐裘。」〔松本佐藤ノ二子鷲津知事ニ従ヒテ登米県ニ
之
(
ゆ
)
クヲ
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
予往年ロンドンに
之
(
ゆ
)
きし時、この事をユールに報ぜんとダグラス男に頼むと、ユールは五年前に死んだと聞いて今まで黙りいたが
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
浅川楝軒は初め霞亭が召されて東に
之
(
ゆ
)
く時、
上
(
かみ
)
に引いた七律を作つて其行を送つた。尋で秋に入つてから、詩を霞亭に寄せた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
しかして魂気はすなわち
之
(
ゆ
)
かざるところなしか、われ得てこれを知らず。
倏忽
(
しゅくこつ
)
として来たり、倏忽として去り、禍福
糾縄
(
きゅうじょう
)
す。たれその極を知る。
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
((孫子))
(三二)
輜車
(
ししや
)
の
中
(
うち
)
に
居
(
を
)
り、
坐
(
ざ
)
して
計謀
(
けいぼう
)
を
爲
(
な
)
す。
田忌
(
でんき
)
、
兵
(
へい
)
を
引
(
ひ
)
いて
趙
(
てう
)
に
之
(
ゆ
)
かんと
欲
(
ほつ
)
す。
孫子
(
そんし
)
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此女が兼盛に一時は
靡
(
なび
)
いたが、年もそぐわず、気も合わないで
終
(
つい
)
に赤染氏に
之
(
ゆ
)
いて了ったのではないか、それが右衛門の母では無かったかと想われてならない。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
王問うてその鐘に血を塗るため殺されに
之
(
ゆ
)
くを知り、これを
舎
(
ゆる
)
せ、われその罪なくして
慄
(
おのの
)
きながら死地に就くに忍びずと言う。
十二支考:06 羊に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
呉起
(
ごき
)
、
公主
(
こうしゆ
)
の・
魏
(
ぎ
)
の
相
(
しやう
)
を
賤
(
いや
)
しむを
見
(
み
)
、
(一〇四)
果
(
はた
)
して
魏
(
ぎ
)
の
武矦
(
ぶこう
)
に
辭
(
じ
)
す。
武矦
(
ぶこう
)
之
(
これ
)
を
疑
(
うたが
)
うて
信
(
しん
)
ぜず。
呉起
(
ごき
)
、
罪
(
つみ
)
を
得
(
う
)
るを
懼
(
おそ
)
れ、
遂
(
つひ
)
に
去
(
さ
)
り、
即
(
すなは
)
ち
楚
(
そ
)
に
之
(
ゆ
)
く。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
神識
(
しんしき
)
はなお屋中の人のごとし。人すでに出でて
之
(
ゆ
)
くに、房屋を顧みず。神識すでに出でて、幻身を顧みず。
晦庵
(
かいあん
)
がいわゆる形すでに朽滅して、神また
飄散
(
ひょうさん
)
す。
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
おもちゃが動くおもちゃだと、それを動かす衝動の元を尋ねて見たくなるのである。子供は
Physique
(
フィジック
)
より
Métaphysique
(
メタフィジック
)
に
之
(
ゆ
)
くのである。
花子
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
これ皆氣の共鳴作用とも云ふ可きもので、特に暴ぶ氣の如きは他の種々の惡氣の
之
(
ゆ
)
いて歸するところのもので有るから、容易に共鳴作用を各種の氣に對して發し易い。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
訢
袒裼
(
たんせき
)
剣を持って水に入り、連日神と決戦して
眇
(
すがめ
)
となり勝負付かず、呉に
之
(
ゆ
)
きて友人を
訪
(
たず
)
ねるとちょうど死んだところで
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
賈
(
か
)
は
素
(
もと
)
(一〇)
驕貴
(
けうき
)
にして、
以爲
(
おも
)
へらく、
將
(
しやう
)
、
已
(
すで
)
に
軍
(
ぐん
)
に
之
(
ゆ
)
く、
而
(
しかう
)
して
己
(
おのれ
)
は
監
(
かん
)
たり、
(一一)
甚
(
はなは
)
だ
急
(
きふ
)
にせずと。
親戚左右
(
しんせきさいう
)
、
之
(
これ
)
を
送
(
おく
)
つて
留飮
(
りういん
)
す。
日中
(
につちう
)
にして
賈
(
か
)
至
(
いた
)
らず。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
張るとは漸々に無よりして有に
之
(
ゆ
)
き、少よりして多に之く場合を言ふのであるから、
假令
(
たとひ
)
微少づゝにせよ、精神の力の増加し行く場合は即ち張る氣の現ずるのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
夏の詩の後、秋の詩の前に、植村
貞皎
(
ていかう
)
の大坂に
之
(
ゆ
)
くを送る詩がある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
コーンウォールの鉱夫金掘りに
之
(
ゆ
)
く途中老婆または熟兎を見れば引き還す(タイロル『
原始人文篇
(
プリミチヴ・カルチュール
)
』巻一、章四)。
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
理学より形而上学に
之
(
ゆ
)
くのである。
花子
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
後
(
のち
)
呉山に
之
(
ゆ
)
き終る所を知るなしとある(『大清一統志』一二四)。バートンの『東
阿非利加
(
アフリカ
)
初入記』五章にエーサ人の牛畜各名あり。
斑
(
ぶち
)
、麦の粉などいう。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
欧人が虎捕らんとておとしを仕掛けると、夜分土人そこへ
之
(
ゆ
)
き、虎に告げる体でこれは私らがしたんでない
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
一八九八年、ロンドン板デンネットの『フィオート民俗記』に、一羽の雌鶏が日々食を拾いに川端に
之
(
ゆ
)
く。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
英人リチャード・コックス『江戸日本日記』一六二二年(
元和
(
げんな
)
八年)二月二十一日の条、コックス江戸にあり芝居に
之
(
ゆ
)
く途上オランダ館に入り肥後か肥前の王に邂逅す
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
猫に逢うて餌肉を少し分けてくれと頼むと、猫笑って
儞
(
なんじ
)
ほどの愚物はあるまい、何故自分で番しおる水牛を
啖
(
く
)
わぬかと言った、これまで毎夜村に寝た虎がその夕森に
之
(
ゆ
)
き
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ただし王の耳については母にすら語るなからしめた。青年慎んで口を守れば守るほど言いたくなり、これを洩らさずば身が裂くるべく覚えた。母教えて広野に
之
(
ゆ
)
きて木か土の割け目へ囁けと言った。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
その美容に見入りしならんとて打ち殺すべき談合しきりなる処に、一日かの妓用達しに
之
(
ゆ
)
くと猫例のごとく入らんとす。亭主脇差抜きてその首を打ち落すに、たちまち飛んで厠の下へ
潜
(
もぐ
)
り行方知れず。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
之
漢検準1級
部首:⼃
4画
“之”を含む語句
加之
有之候
有之
例之
無之
無之候
要之
之有
菊之丞
源之助
依之
之無
馬貫之
田之助
王羲之
牧之
可有之
仲之町
芥川龍之介
芥川竜之介
...