“唾”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
つば80.7%
つばき13.2%
4.8%
0.3%
つばは0.3%
0.3%
よだれ0.3%
ツバ0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と思いきり憎ったらしく言って、ペッと床につばでも吐いて、そのまま、そこを、えいクソと引きあげたいところだったが、なにしろ、あの状態では、
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
隆夫のたましいは、ぺッとつばをはきたいくらいだったが、それをがまんして、ともかくも彼らの様子をよく拝見するために、その方へ近づいていった。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と一言のもとに笑って退けたが、小宮山はこの女何を言うのかしらと、かえって眉毛につばを附けたのでありまする、女は極く生真面目で、
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
尊王賤覇なおなり、彼らのある者は遂に幕府を倒して、王政に復古せんと欲し、手につばきして動乱の風雲を飛ばさんと試みたるものすらありき。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
と云ったは云ったが、流石さすがに老練なアナウンサーも、これから放送しようとする事項の重大性を考えて、そこでゴクリとつばきみこんだ。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「先刻から見て居ると、ひたひつばきを附けたり、足の親指を曲げたり、色々細工をして居るやうだが、行儀をよくするのも樂ぢやないね」
「ついては……」と、清高はそこで、重々しく威儀づくったが、ごくとを呑む小心な体のこわさにもなりながら——「幕命でござれば」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
覚一は、針を並べたような眼で、しばらく、辺りの気配を、心の耳で聴いていたが、やがてを呑むような、小声をひそめ、
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ、聞いて下さい。あなたの、その尊い口にもの涌くやうな話なのです。あの鍛冶屋町を知つてゐるでせう。」
(新字旧仮名) / グスターフ・ウィード(著)
少しく文字ある者は都々逸どどいつを以て俚野りやすべしとなす。
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
占師曰く、これは人蟒じんぼうが生まれた兆だ、国中新生の小児をことごとく送り来さしめ、各々一空壺中につばはかしむれば、つばきが火となる児がそれだというので試みると、果して一児が人蟒と別った
と云いさま、ガアッとたんの若侍の顔にき付けました故、流石さすがに勘弁強い若侍も、今は怒気どき一度にかおあらわれ、
藤助 おうおう金の字。いくらよだれをたらしてもいけねえよ。お前と政ちゃんとでは、代物の出来が大分違うぜ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
二人は時々、雷光をみるやうに、怖いとも怖くないとも分らない視線を送つてはまた、ツバを吐く時のやうにペツと視線から飛びのいた。
分らないもの (新字旧仮名) / 中原中也(著)