“よだれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.2%
垂涎1.1%
0.6%
涎液0.6%
0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金物と云ってもやはり本物で、金は慶長小判、銀は二朱銀を用いていましたから、あの小判が一枚あればなぞとよだれを流して覗いているのもある。
半七捕物帳:65 夜叉神堂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし弟子のしつけ方がすこぶる厳しい方で、かの寺小屋の芝居でもみるよだれくりのように、水を持って立たされる手習い子が毎日幾人もあった。
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
たまたま又非常に重げな嵩高かさだかの荷を負うてあえぎ喘ぎ大車のくびきにつながれてよだれを垂れ脚を踏張ふんばって行く牛もあった。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
口をポカンと開いて、今にもよだれの垂れそうな顔をしたが、両手をさし上げたまま床の上にベッタリと、平蜘蛛ひらぐものようにヒレ伏してしまった。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
コチートの悉く凍れるもこれによりてなりき、彼は六のまなこにて泣き、涙と血のよだれとは三のおとがひをつたひてしたゝれり 五二—五四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ヘクトーは元気なさそうに尻尾しっぽを垂れて、私の方へ背中を向けていた。手水鉢を離れた時、私は彼の口から流れる垂涎よだれを見た。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「え」と云いながら顔を上げた独仙君の山羊髯やぎひげを伝わって垂涎よだれが一筋長々と流れて、蝸牛かたつむりの這ったあとのように歴然と光っている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藤助 おうおう金の字。いくらよだれをたらしてもいけねえよ。お前と政ちゃんとでは、代物の出来が大分違うぜ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
傳染病が出來てからは、嚴しく食物の注意をされてゐた私は、赤く熟れて甘い汁の多さうな柿の實を手に取ると、口から涎液よだれが垂れてならなかつた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
巻之一、よだれ先生伝、鼠の芸尽し。
春水と三馬 (新字新仮名) / 桑木厳翼(著)