“つばき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツバキ
語句割合
椿63.0%
25.5%
唾液8.7%
唾気1.4%
唾吐1.0%
山茶0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、全島には、椿つばきの花が一面に咲く。信天翁あほうどりが、一日一日多くなって、硫黄ヶ岳の中腹などには、雪が降ったように、集っている。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それより他邦にきて一老人の養子となる。この養子つばきはくごとに金を吐く、老人その金を国王に呈し、王女を養子にめあわさんと願う。
そうして窓から唾液つばきをした。するとその唾液が汽車の風で自分の顔へ飛んで来た。何だか不愉快だった。前の腰掛で知らない男が二人弁じている。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたしなんぞは話してゐても、自然と唾気つばきがたまつて来ますぜ。そりや清湯燕窩せいたうえんくわだとか清湯鴒蛋れいたんだとかとは、比べものにもなににもなりませんや。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、白酒の中へ痰や唾吐つばきを吐き込んで二人にすゝめる。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
刑部左衛門最早矢尽きたりというて弓を抛り出すと、鐘を脱ぎ捨て飛び懸るを残る一筋で射殪いたおした。この妖怪いつ山茶つばきの木製の槌と、三足の鶏を使うたと。
爾後その椎を作った処を海石榴市つばいちというと記す。山茶つばきの木は粘き故当り烈しく、油を搾る長杵ながきねにするに折れず。犬殺しの棒は先を少し太くし、必ずこの木を用ゆ。