“だえき”の漢字の書き方と例文
語句割合
唾液100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人はその名を酒のさかなにして飲みました。その滑かな発音を、牛肉よりも一層うまい食物のように、舌で味わい、唾液だえきねぶり、そして唇に上せました。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そういうのは色素が唾液だえきで溶かされて書物の紙をよごすので、子供心にもごまかしの不正商品に対して小さな憤懣ふんまんを感じるということの入用をしたわけである。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そして口からおびただしい唾液だえきと息を洩らして、巨きな体に、あえぎの波を打たせておとなしくなっていた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)