“舐”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
83.3%
ねぶ9.0%
しゃぶ2.7%
なめ1.4%
しゃ1.1%
しやぶ1.1%
1.1%
なむ0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「急がぬものじゃ。今宵からめようとシャブろうと、そなたが思いのままに出来るよう取り計らってつかわそうぞ。ほら、繩目を切ってつかわすわ」
隆一、憮然ぶぜんとして、「ぢや大和糊やまとのりにするわ」と言へば、茂索、いよいよ承知せず、「ははあ、のりでもめる気だな。」
病牀雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
法師は唇をめあげて、聴衆の上をねめまわしている。巧みに領民の弱点をついて、織田家の施政を暗にそしろうとする口うらがうかがえる。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんの小説家がと、小説家をもってあたかも指物師さしものしとか経師屋きょうじやのごとく単に筆をねぶって衣食する人のように考えている。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この時これを惜んで一夜ひとよを泣き明したのは、昔抽斎の父允成ただしげの茶碗の余瀝よれきねぶったという老尼妙了みょうりょうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
たゝみともはず、敷居しきゐともいはず、吐出はきいだしてはねぶさまは、ちらとるだに嘔吐おうどもよほ
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
帳場のすすけたラムプを模した電燈の蔭に、向うむきに坐った見すぼらしい鳥打帽の男がチビリチビリとストローをしゃぶっているほかには誰も居ない。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
貧乏な人たちの子女が、わずかな金のために、身を縛られて、楼主といったような連中の餌食になって骨までしゃぶられていることです。
島原心中 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
尤ものちには悪友の悪感化を受けて、友達と一緒に近所の掃溜はきだめへ首を突込み、しゃけの頭をしゃぶったり、通掛とおりがかりの知らん犬と喧嘩したり
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お幸も時子も茂子も小妻も鶴子も、まずそうになめるようにゆる/\と湯気の白くたつ粥をもてあつかっていた。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
如何どういうものだか、内でお祖母ばあさんがなめるようにして可愛がって呉れるが、一向嬉しくない。かえっ蒼蠅うるさくなって、出るなとめる袖の下を潜って外へ駈出す。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
珈琲だけです。何でも洋装の女より十分間ばかり前に来て、三人でちびちび珈琲をなめていたようです。客が多ければ追い返してやるんでしたけど……それから女が出て行くと直ぐあとから引き上げて行きました。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さあ。申立てろ。江戸中の黄蘗きはだを一度にしゃぶらせられた訳でもあるめえし、口の利かれねえ筈はねえ。飯を食う時のように大きい口をあいて物を云え。野郎、判ったか。
半七雑感 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、人のすがたには見ながらも、自分も死馬の骨をしゃぶり、野鼠やそを喰い、木の皮、草の根まであさった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鬼のように思われた正座のお奉行様も、閻魔が飴をしゃぶったように、ニタリニタリと笑って居ります。
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
それも其筈、今朝九時頃に朝飯を食つてから、夕方に小野山の室で酒を飮んで鯣のあぶつたのをしやぶつたきりなのだ。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それも其筈、今朝九時頃に朝飯を食つてから、夕方に小野山の室で酒を飲んで鯣のあぶつたのをしやぶつたきりなのだ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うら垣根かきねから桑畑くはばたけえてあるきながら與吉よきち菓子くわししやぶつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さがすときには、ぶつからない。虎のふんを見ただけである。あくる日もまた、乾飯ほしい、牛骨をぶり舐ぶり、この日もまた駄目。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義貞は口を渋った。まだいくらかの疑惑を二人へもつらしく、その人態にんていなどを眼でぶるがごとく見直すのだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その荷物の間に挟まって、嬰児あかごは嬉々としていた。時々、米の粉の掻いたのや、練飴ねりあめぶらせて行く。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さながら君が心をなむるここちに。
失楽 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)