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舐
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しゃぶ
ふりがな文庫
“
舐
(
しゃぶ
)” の例文
貧乏な人たちの子女が、わずかな金のために、身を縛られて、楼主といったような連中の餌食になって骨まで
舐
(
しゃぶ
)
られていることです。
島原心中
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
人目を避けて、
蹲
(
うずくま
)
って、
虱
(
しらみ
)
を
捻
(
ひね
)
るか、
瘡
(
かさ
)
を
掻
(
か
)
くか、弁当を使うとも、
掃溜
(
はきだめ
)
を探した
干魚
(
ほしうお
)
の骨を
舐
(
しゃぶ
)
るに過ぎまい。乞食のように薄汚い。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「末生りだよ。知らなければ教えてやる。君は末っ子だから、末生り瓢箪だ。お母さんの乳をいつまでも
舐
(
しゃぶ
)
っていたじゃないか?」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
尤も
後
(
のち
)
には悪友の悪感化を受けて、友達と一緒に近所の
掃溜
(
はきだめ
)
へ首を突込み、
鮭
(
しゃけ
)
の頭を
舐
(
しゃぶ
)
ったり、
通掛
(
とおりがか
)
りの知らん犬と喧嘩したり
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
舐
(
しゃぶ
)
って居ると旨いが、
醤油
(
したじ
)
ッ気が抜けると後はバサ/\して青貝を食って居るような心持で不思議な物で……
姉
(
ねえ
)
さん
一寸
(
ちょっと
)
此処に居て遊んで
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
帳場の
煤
(
すす
)
けたラムプを模した電燈の蔭に、向うむきに坐った見すぼらしい鳥打帽の男がチビリチビリとストローを
舐
(
しゃぶ
)
っているほかには誰も居ない。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「空乳首をやって見るとよい。」私がそういうと妻はすぐ空乳首を
与
(
や
)
った。赤児は、
吻
(
ほ
)
っとしたようにそれを
舐
(
しゃぶ
)
り、くろぐろとした瞳を静まらせ泣き
歇
(
や
)
んだ。
童子
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
柿の枝などの年々なつかしい蔭を作る
廂
(
ひさし
)
のなかで、
織機
(
はた
)
に上って、物静かにかちかち
梭
(
ひ
)
を運んでいる陰気らしい母親の傍に、
揺籃
(
つづら
)
に入れられた小さい弟がおしゃぶりを
舐
(
しゃぶ
)
って
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
仮令
(
たとえ
)
ば、沙魚の餌付は、でも紳士の立食会に、眼を白黒して
急
(
せ
)
き合ひ、豚の
骨
(
あら
)
を
舐
(
しゃぶ
)
る如く、鮒は妙齢のお嬢さんが、床の間つきのお座敷に座り、口を細めて甘気の物を召し上る如く
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
人目を避けて、
蹲
(
うずくま
)
つて、
虱
(
しらみ
)
を
捻
(
ひね
)
るか、
瘡
(
かさ
)
を
掻
(
か
)
くか、弁当を使ふとも、
掃溜
(
はきだめ
)
を探した
干魚
(
ほしうお
)
の骨を
舐
(
しゃぶ
)
るに過ぎまい。
乞食
(
こじき
)
のやうに
薄汚
(
うすぎたな
)
い。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ギヤマンの切子鉢に盛上げた
無花果
(
いちじく
)
を
舐
(
しゃぶ
)
っていた。
名君忠之
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
喘
(
あえ
)
ぐわ、
舐
(
しゃぶ
)
るわ!
鼻息
(
はないき
)
がむツと
掛
(
かか
)
る。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
喘
(
あえ
)
ぐわ、
舐
(
しゃぶ
)
るわ!鼻息がむッと
掛
(
かか
)
る。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
舐
漢検1級
部首:⾆
10画
“舐”を含む語句
舌舐
横舐
油舐坊主
舐子
一舐
舐廻
口舐
舐犢
舐出
鬼舐頭病
面舐
足舐
舐物
舐殺
舐尽
総舐
御舐
塩舐
上舐