“しゃぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
76.9%
15.4%
7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ピッタリと閉切しめきったその障子の内側の黒檀縁こくたんぶちの炉のそばに、花鳥模様の長崎毛氈もうせんを敷いて、二人の若い女が、白い、ふくよかな両脚を長々と投出しながら、ギヤマンの切子鉢に盛上げた無花果いちじくしゃぶっていた。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何をか働く。人目を避けて、うずくまって、しらみひねるか、かさくか、弁当を使うとも、掃溜はきだめを探した干魚ほしうおの骨をしゃぶるに過ぎまい。乞食のように薄汚い。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
由「へえ、鯉の鱗を引いて鱗ばかり煮たの……ヘエこりゃアどうもないね、ヘエこりゃア不思議で、鱗ばかりの鉄火煮、しゃぶって居ると旨いが、醤油したじッ気が抜けると後はバサ/\して青貝を食って居るような心持で不思議な物で……ねえさん一寸ちょっと此処に居て遊んで」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
夏が来ると、柿の枝などの年々なつかしい蔭を作るひさしのなかで、織機はたに上って、物静かにかちかちを運んでいる陰気らしい母親の傍に、揺籃つづらに入れられた小さい弟がおしゃぶりをしゃぶって、姉の自分に揺られていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
仮令たとえば、沙魚の餌付は、でも紳士の立食会に、眼を白黒してき合ひ、豚のあらしゃぶる如く、鮒は妙齢のお嬢さんが、床の間つきのお座敷に座り、口を細めて甘気の物を召し上る如く、其の段格は全で違ツてるです。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
今度は品を代えて、巴里仕込みの上等のボンボンを口の中に入れてやれば、一しゃぶり䑛ってぽいと吐き出すというつれない仕方、世が世であれば、帽子掛けへ猫つるしにつるすとか、どこか固いところをコツンと一つやるとか
小「何も食べません、何をやっても勿体ない/\と云って何も食べません塩物をやったがそれも食べません、お香物こう/\しゃぶって御膳ごぜんを食べて、一番しまいに香物をガリ/\と食べました」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)