“瘡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かさ56.5%
きず26.1%
カサ6.5%
もがさ4.3%
おでき2.2%
がさ2.2%
そう2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人目を避けて、うずくまって、しらみひねるか、かさくか、弁当を使うとも、掃溜はきだめを探した干魚ほしうおの骨をしゃぶるに過ぎまい。乞食のように薄汚い。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それを半途に、また、東方に軍事を起すのは、心腹の病をあとにして、手足のきずを先にするようなものでしょう。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かせはこせなどゝ通じて、やがて又カサ・くさなどゝも同根の皮膚病の汎称です。此をとりに来るのは、人や田畠の悪疫を駆除する事になるのです。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
御腿のもがさを御切らせになつた事もございますし、——一々數へ立てゝ居りましては、とても際限がございません。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし、それでもまだてられるほどではなかったが、間もなくおできが出来て、それがつぶれて牀席ねどこをよごしたので、とうとうい出された。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
辞書には「セプテンニス・プソリアアジス」は七ねんがさの事なりと、氷のやうにつめたい解釈がのつてゐた。
彼一たび死す、水戸老公はあたかも放たれたる虎の如し、その幕閣よりとおざかるに比例して朝廷と密着し、一孔生じて千そう出で、遂に容易ならざる禍機を惹起せり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)