“ねぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ネブ
語句割合
41.3%
30.0%
10.0%
7.5%
2.5%
値踏2.5%
合歓1.3%
1.3%
寝伏1.3%
根府1.3%
根生1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝かの犢をねぶって毒を取り去るか、それがいやならこの火に投身せよと言うと蛇答えて、彼この毒を吐いた上はまたこれを収めず
昨夜ゆふべは夜もすがら静にねぶりて、今朝は誰れより一はな懸けに目を覚し、顔を洗ひ髪をでつけて着物もみづから気に入りしを取出とりいだ
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
思ふことは多し、我れは世を終るまで君のもとへ文の便りをたゝざるべければ、君よりも十通に一度の返事を與へ給へ、ねぶりがたき秋の夜は胸に抱いてまぼろしの面影をも見んと
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかるに某は身動みじろぎだにせであるを、衆のものいよいよ可笑がりて、近づき視れば、何ぞ図らむ、舌を吐き目をねぶりて、呼息まことに絶えたり。高粱の殻にて縊れぬとはあやしからずや。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「何が入つたんやろ、しつこいえな。どないしまほ。舌でねぶつて見まほか。」
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
前に申上げたやうな品物に、小倉の校服の上衣だの、硯だのを加へて、値踏ねぶみをさせますと、四十錢の上は一文も出せないといふんです。此方こつちの困つてるのに見込んだのですネ。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
合歓ねぶの葉は今しづかに眠り
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
あとの事を遺言しやすから、わしイ泣き入って居るうちに、能くねぶいてしまいやすと、この野郎が裏から這入はえって立聞たちぎゝいしてえたもんと見えて、這入って来やアがって
もとよりこの身は畜生の。人にはあらぬ悲しさの。添うに添われぬ夫婦の道よ。迷ぞ深き身の上の。思いの種とやなりやせん。いとど心はうば玉の夜の寝伏ねぶしの手枕や手枕や
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
私どもが御機嫌伺いに参りましても根府ねぶ川の飛石とびいし伝い、三尺の沓脱くつぬぎは徳山花崗みかげ縮緬ちりめんタタキ、黒縁に綾骨あやぼね障子しょうじ。音もなく開きますれば青々とした三畳敷。五分べり南京更紗なんきんさらさ。引ずり小手ごての砂壁。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
加賀かが大野おほの根生ねぶはま歩行あるいたときは、川口かはぐちいたところあしひとむらさへあれば、行々子ぎやう/\しこゑうづてた、にななぎされば、さら/\とそでずれの、あしのもとに、幾十羽いくじつぱともない
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)