“ねふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.0%
40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嗟乎あゝをしむべし、かゝる美人びじんこの辺鄙へんひうまれ、昏庸頑夫こんようぐわんふの妻となり、巧妻こうさいつね拙夫せつふともなはれてねふり、荊棘けいきよくともくさらん事あはれむたえたり。
およそ陸鳥りくてうは夜中めくらとなり、水鳥すゐてうは夜中あきらか也。ことにがんは夜中物を見る事はなはだ明也。他国はしらず我国の雁はおほくはひるねふり、夜は飛行とびありく。
さあ其事そのこと御座ござんすとて、ねふめたる懷中ふところまちがくすりくすりと嘩泣むづかるを、おゝと、ゆすぶつて言葉ことばえぬ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
きみよりも十つうに一返事へんじあたへ給へ、ねふりがたきあきむねいだいてまぼろしの面影おもかげをもんと、このやうの數〻かず/\らべてをとこなきになみだのこぼれるに、ふり仰向あほのてはんけちにかほぬぐふさま
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
寢間ねま時計とけいの十二をつまで奧方おくがたはいかにするともねふことくていくたびがへりすこしはかん氣味きみにもなれば、らぬ浮世うきよのさま/″\より、旦那樣だんなさま去歳こぞ今頃いまごろ紅葉舘こうえうくわんにひたとかよひつめて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)