“眠(ねふ)” の例文
嗟乎(あゝ)惜(をしむ)べし、かゝる美人(びじん)も是(この)辺鄙(へんひ)に生(うま)れ、昏庸頑夫(こんようぐわんふ)の妻となり、巧妻(こうさい)常(つね)に拙夫(せつふ)に伴(ともなは)れて眠(ねふ)り、荊棘(けいきよく)と倶(とも)に腐(くさ)らん事憐(あはれむ)に堪(たえ)たり。
するゆゑ宵には少(すこ)しも眠(ねふ)られず又夜中にも此騷ぎヤレ/\飛(とん)だ目に逢(あひ)しと云ながら皆々客人は我が寢所(ねどころ)へぞ入にける因て家内の者は大勢(おほぜい)にて盜人を庭へ引出し嬲(なぶ)りものにして遣(やら)んと騷ぎ立を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
嗟乎(あゝ)惜(をしむ)べし、かゝる美人(びじん)も是(この)辺鄙(へんひ)に生(うま)れ、昏庸頑夫(こんようぐわんふ)の妻となり、巧妻(こうさい)常(つね)に拙夫(せつふ)に伴(ともなは)れて眠(ねふ)り、荊棘(けいきよく)と倶(とも)に腐(くさ)らん事憐(あはれむ)に堪(たえ)たり。
およそ陸鳥(りくてう)は夜中盲(めくら)となり、水鳥(すゐてう)は夜中眼(め)明(あきらか)也。ことに雁(がん)は夜中物を見る事はなはだ明也。他国はしらず我国の雁はおほくは昼(ひる)は眠(ねふ)り、夜は飛行(とびあり)く。
寺法なりとて近く観(み)る事をゆるさず、閉眼(めをとぢ)皺(しわ)ありて眠(ねふ)りたるが如し。頭巾(づきん)法衣(ころも)はむかしのまゝにはあらざるなるべし。是、他国には聞ざる越後の一奇跡(きせき)なり。
寺法なりとて近く観(み)る事をゆるさず、閉眼(めをとぢ)皺(しわ)ありて眠(ねふ)りたるが如し。頭巾(づきん)法衣(ころも)はむかしのまゝにはあらざるなるべし。是、他国には聞ざる越後の一奇跡(きせき)なり。