“居眠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いねむ61.9%
ゐねむ9.5%
いねむり7.1%
いねぶ4.8%
ゐねふ4.8%
ゐねむり4.8%
ゐねぶ2.4%
ねぶかき2.4%
ゐねふる2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よくいいつかったことをわすれたり、また、ばんになると、じきに居眠いねむりをしましたので、よく叔父おじさんから、小言こごとをいわれていました。
人の身の上 (新字新仮名) / 小川未明(著)
バルタ 最前さいぜんこの水松いちゐかげ居眠ゐねむってゐますうちに、ゆめうつゝに、主人しゅじんとさるひととがたゝかうて、主人しゅじん其人そのひとをばころしたとました。
自分は、長蔵さんと主人との話を聞きながら、居眠いねむりを始めた。いつから始めたか知らない。馬を売損うりそこなって、どうとかしたと云うところから、だんだん判然はっきりしなくなって、自然じねんと長蔵さんが消える。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とにかく安々と夜明まで寝て、眼がめた時は、もう居眠いねぶりはしていなかった。通例のごとく身体全体を畳の上につけて長くなっていた。そうしてよだれを垂れている。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
のみ代錢は拂ひたれども心氣のつかれにて思はず暫時しばし居眠ゐねふ眼覺めざめて後此所を立ち出で途中にて心付懷中を見し處に大事の財布さいふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼等は先生の問をさけることと、居眠ゐねむりをすることの便宜から、うしろの席を好むのである。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
もよほしけるされど始めて宿り心も知れざる家なれば吉兵衞は氣をはりれども我しらしきりに居眠ゐねぶりけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
居眠ねぶかきして、水さ落ちたんであんめえかな?」
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
取出し煙草たばこくゆらせ居たりしが九郎兵衞は彌々いよ/\ゑひが廻りしきりにほく/\居眠ゐねふるつひに其所へ正體しやうたいもなく打臥うちふしたり依て惣内お里は夫に當惑たうわくなし何かゑひさめる藥はなきやと考へしに惣内は不※ふと心付此宿外れに藥種屋有ば夜中ながらも呼起よびおこして早々藥を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)