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ゐねぶ
催しける
然ど始めて宿り心も知れざる家なれば吉兵衞は氣を
張居れども我
知ず
頻りに
居眠りけるを
揃へて申すにぞ傳吉も佛前へ
供へ夫より
夜食も
濟て傳吉は今こそ我家へ立ち歸りし
故心落付き
草臥出しにやこくり/\と
居眠りけるを叔母は見るより傳吉どのも
嘸や
勞れしならんお梅や
床を
開き
呵々と打笑はれ我今朝よりの吟味に
勞れしにや
居眠り居て只今汝が申せしこと
委敷は聞取り得ざりし然りながら此程
召捕へたる吾助と云る者は今日白状に及びたるが
死罪に成べき程の罪にもあらず依て
明後日未刻に
追放申付る筈なり汝等が尋ぬる吾助とやらは
必定人
違ひならん
疑は