“いねむり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
居睡46.7%
坐睡26.7%
仮睡10.0%
居眠10.0%
坐眠3.3%
座睡3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旦那様は、安楽椅子に寄懸って、もう居睡いねむりをしてござった。だがそれは狸寝入たぬきねいりらしく、ときどきまぶたがぴくぴくとふるえて、薄眼があく。
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうした貴方様、勉強家でござりました癖に、さて、これが療治にかかりますと、希代にのべつ、坐睡いねむりをするでござります。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その女の素性すじょうを確めようと思って、引返してみると、女はいないで、諍闘の時にいた社務所の爺さんが、拝殿の横に腰をかけて、仮睡いねむりしてたから、聞いてみると、あれは水神様だ
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
風采ふうさい、千破矢家のたるに足る竜川守膳が、顔の色を変えて血眼になって、その捜索を、府下における区々の警察に頼み聞えると、両国回向院えこういんのかの鼠小憎の墓前はかのまえに、居眠いねむりをしていた小憎があった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(お組さん、……ええ、火鉢のとこに居てよ。でも、もうあの通りでしょう、坐眠いねむりをしているかも分らないわ。)
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仕事をして頭が疲れ、身体がだるくなって、よく座睡いねむりさえするのに、さていよいよ正式に寝ようとするとなかなか眠れなかった。一時、二時、時には三時頃までも眠りつけない晩が多かった。