仮睡いねむり)” の例文
旧字:假睡
こつねんと前刻さきにから一人で、一口ずつ飲んで、飲んでは仮睡いねむりをするらしかったが、ごッつり布子ぬのこで、この時である。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その女の素性すじょうを確めようと思って、引返してみると、女はいないで、諍闘の時にいた社務所の爺さんが、拝殿の横に腰をかけて、仮睡いねむりしてたから、聞いてみると、あれは水神様だ
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その斑布ばらふくしをまともに見せて、身動きもせずに仮睡いねむりをしている。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老人は仮睡いねむりをしているところであった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)