“やす”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤス
語句割合
24.1%
17.5%
17.3%
13.3%
9.9%
3.1%
3.1%
1.6%
安価1.1%
1.0%
安値0.9%
野洲0.7%
容易0.6%
0.5%
0.5%
0.5%
0.3%
休息0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
魚刺0.2%
0.2%
休憩0.2%
安楽0.2%
就寝0.2%
0.2%
八洲0.1%
静息0.1%
0.1%
安息0.1%
安直0.1%
0.1%
廉價0.1%
0.1%
欠勤0.1%
0.1%
歇息0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
臥床0.1%
0.1%
魚扠0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひろく事を知り、銘々の身分に相応すべきほどの智徳を備えて、政府はそのまつりごとを施すにやすく、諸民はその支配を受けて苦しみなきよう
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「坊っちゃんのおやすみの仕度をしておりました。お春さんの声を聞いて、御新造様と一緒にびっくりして飛出したようなわけで——」
よくたゞしてると、しかく平氣へいきをとこも、時々とき/″\歡樂くわんらく飽滿はうまん疲勞ひらうして、書齋しよさいのなかで精神せいしんやすめる必要ひつえうおこるのださうであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
別に好い声ではないが、円みのある、落着いた温かい声である。『——しゆウのー手エにーすーがーれエるー、身イはーやすウけエしー』
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「とてもやすく仕切るので、素人しろうとの商売人にはかなわないよ。復一、お前は鼎造に気に入っているのだから、代りにたんまりふんだくれ」
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
人待石にやすんだ時、道中の慰みに、おのおの一芸をつかまつろうと申合す。と、鮹が真前まっさきにちょろちょろと松の木の天辺てっぺんって、脚をぶらりと
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『旦那様、それではいけません。お体にさわりますから、じゃお床をおのべいたしましょうか、少しおやすみになりましては?』
妖影 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
「この子は、直ぐやすませた方がいゝでせう! 疲れてるやうですから。くたびれて?」と彼女は、私の肩に手を置いて訊いた。
鶫うどん、鶫蕎麦そばと蕎麦屋までが貼紙びらを張る。ただし安価やすくない。何のわん、どのはちに使っても、おんあつもの、おん小蓋こぶたの見識で。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
朝起きりゃ、お早う、晩になりゃ、おやすみくらいの挨拶を知ってるなら、拙者、何処そこのなにがしくらいのこたあ、云っちゃあ、何うだい。大概、人を馬鹿にするない。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
またほかの書生がこんな事に出会ったりなどして、如何いかにも気味がるかったから、安値やすくってよかったが、とうとう御免こうむったのであった。
怪物屋敷 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
不破から西は、一瀉千里いっしゃせんりの行軍だった。この日すでに、足利軍五千は、湖畔の野洲やすの大原をえんえんと急いでいた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「私よりもっと多くのものだって! 言うだけなら容易やすいさ。パリまでたばこなしとは、ひどいことだ。」
死刑囚最後の日 (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
「しようがないね。善さん、早くおやすみなさいまし。八時になッたらお起し申しますよ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
いかなる願ひも敢てまたさらに望むことなきまで大いなる愛と悦びのうちにこの國ををやすんじたまふ王は 六一—六三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すべての順序を逆にして、考えて行って御覧なさい。地天泰ちてんたいという卦になって一切がやすらかに解決されてゆきます
夫人探索 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この已来このかた秋稼しうかに至り風雨ついでしたがひて五穀豊かにみのれり。此れすなはち誠をあらはし願をひらくこと、霊貺りやうきやう答ふるが如し。すなはおそれ、載ち惶れて以てみづかやすみするとき無し。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
何でもよほど山奥らしいのですが、疲れきった男女の六部ろくぶが嶮しい崖縁で休息やすんでいる処から始まるんです。頭上には老樹が枝をかわしていて薄暗く、四辺あたりは妙にしいんとしている。
むかでの跫音 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
田が数十けいあるが、貪縦たんじゅうくことがなく、しきりに隣接地を自分の物にしているが、その手段が甚だよくない、ひとりぽっちでたすけのない者を欺いて、やすく買い、中にはその定価を払わないで
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「いえ、すやすやおやすみだと承りましたから、御遠慮申しました。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
後必ず汝を害せんげ落して我に食わせよ食い得ぬ内は去るまじと言う、熊我いかでか我を頼む者を殺すべきとて聴き入れず、熊かの人に向い我汝を抱きて疲れたり暫くやすむ間番せよとてねむ
「サア。やす(若先生)のあとは、ちょっとありませんね。ドングリばかりで……」
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
此の頃のやうに入学試験の準備などに追はれる心配もなく、毎日のやうに朝飯をすますと、もう真ぐに魚刺やすと水眼鏡とを持つて海へ出かけて行くことに決つてゐた。
真夏の日本海 (新字旧仮名) / 中谷宇吉郎(著)
身を全うし妻子をやすんずることをのみただ念願とする君側の佞人ねいじんばらが、この陵の一失いっしつを取上げてこれを誇大歪曲わいきょくしもってしょうの聡明をおおおうとしているのは、遺憾いかんこの上もない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
また小亭のベンチの老緑色のつつましきまでのなつかしさに一人ひとりゆきて休憩やすみたる十分ほどの静けさは独身のわかき男ならでは味ひ知らぬ憂愁の境ぞかし。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
上諸侯より下町人まで先を争ひ財を投じて、我一番に福田ふくでんへ種子を投じて後の世を安楽やすくせんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
飲んだふりして就寝やすみませう。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それがニチャニチャとやすみなしにチューインガムを噛んでいる。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
八洲やす子の云ふことは、なにもかもほんとだと思ふか?
歳月 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
計蔵 八洲やす子に聞える。
歳月 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
何時いつ例のことを切出さう。』その煩悶はんもんが胸の中を往つたり来たりして、一時いつときも心を静息やすませない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それに是男の鋭い眼付は絶えず物を穿鑿せんさくするやうで、一時いつとき静息やすんでは居られないかのやう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
もうじきにふゆやすみがくるのでした。そろそろ学校がっこうでは試験しけんはじまりました。算術さんじゅつ平常へいじょう点数てんすう試験しけん関係かんけいしますので、みないっしょうけんめいに勉強べんきょうをいたしました。
残された日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少しも安息やすむ暇がないうちにも弟を小学校に出し妹に自分で裁縫の稽古をしてやり、夜は弟の復習さらえてやらねばならず、炊事にたきから洗濯から皆な自分一人の手でやっていた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『へんそんなお安直やすい手引なら、こちらからお断りだ。手引が何だか恠しいもんだ』と。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
かれやすく寢て出でましき。また來る日の夜は、呉公むかでと蜂とのむろやに入れたまひしを、また呉公むかで蜂のひれを授けて、先のごと教へしかば、やすく出でたまひき。
落着かぬやうで寢返りをしながら、彼女は被せかけてある夜具覆ベッドクロオスを引つ張つた。蒲團の一隅にやすんでゐた私のひぢがそれを押へつけてゐた。すると彼女は急に腹を立てた。
それからねいっそのこと針仕事の方が宜いかと思って暫時しばらく局を欠勤やすんでやって見たのですよ。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
即ち人間は安逸にして自己の生存を妨ぐるものに接せざれば、その働き、その活動力やすんで進歩することが出来ない。古代民族の勃興を見るに、いつとしてこの原理原則に従わざるものはなかった。
さいはひに一ぱいみて歇息やすませ給へとて、酒をあたため、下物さかなつらねてすすむるに、赤穴九一袖をもておもておほひ、其のにほひをくるに似たり。左門いふ。
善昌の方ではこの芝居が大あたりで、邪魔な与次郎をやすめてしまった上、案の通りに信者はますます殖えてくる。
半七捕物帳:21 蝶合戦 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そして、また窓の下の音楽を聴いていたが、タローガッタはなおやすむ様子もなく河の上に射す月の光に応じた。それは千里に連る原野の秘めた歴史のようであった。
罌粟の中 (新字新仮名) / 横光利一(著)
水にもぐって、石の下にひれを休めている魚たちを手でつかむことや、やなで捕ることや、やすで突くことなど、それから濁川の、すさまじく荒れた景色や、出水のときの恐ろしさなどを語った。
知りつつもこの死地に陥りたるを悔いて、る方も無く惑へる宮が面色おももちやすからぬを見尤みとがめて、静緒はひそかに目をそばめたり。彼はいとどその目をおそるるなるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「鰍澤で育つて、やすの名人ですつてね」
それこそ古語に謂ゆる『之を立つればここに立ち、之をみちびけば斯にしたがい、之をやすんずれば斯に来り、之を動かせば斯に和らぐ。其の生や栄え、その死や哀む』
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
しかりといえども天明年間における田沼意次おきつぐの執政に際しては、幕綱ばっこうちゅうを解き、官紀かんきみだれ、濁政だくせい民を悩ます。加うるに浅間岳の大噴火、諸国大風雨、大飢饉ききんを以てし、庶民生をやすんぜず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
もう今宵こよひおそうござる、むすめりてはまゐるまいぢゃまで。貴下こなたがござったればこそ、さもなくば吾等われらとても、一ときさきに、臥床やすんだでござらう。
えらいもんだな。さすがに、なたやすを使ってものを食う先生だけあって、あのアイヌ語のうまいこと!ただ惜しいことには、北の方のアイヌ語でしゃべったので、何を
アイヌ語学 (新字新仮名) / 知里真志保(著)
さういふものですかね、此間は茶圃に兎が眠つて居たといふと、丁度法事の時なものですから若い衆が三四十人で取卷いてとう/\魚扠やすで突つ殺してしまひました、全體ことしは兎が居るやうですな
才丸行き (旧字旧仮名) / 長塚節(著)