“安価”のいろいろな読み方と例文
旧字:安價
読み方割合
やす63.6%
あんか13.6%
やすね9.1%
やすい4.5%
やすく4.5%
やすで4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一ポンド十七シリング六ペンスで一番安価やすいブリキのやつを買った。それも、はじめ二ポンドというのをしつこく値切って負けさせたのだ。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
この点、まだ現代の女性はイージーでセンチで安価あんか妥協だきょうをしてしまうのが多い。異性に対し、もっと高貴こうきたしか潔癖けっぺきを持ってもらい度い。潔癖のない女ほど下等で堕落だらくやすいものはない。
あるいはまた急に踏まれた安価やすねにまけて、買い手を呼び止める、買い手はそろそろ逃げかけたので
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
「いやその安価やすいのが私ゃ気にわんのだが、先ず御互の議論が通ってあの予算で行くのだから、そうやすっぽいてすりの倒れるような険呑けんのんなものは出来上らんと思うがね」と言って気を
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
僕はその時初めて恋の楽しさとかなしさとを知りました、二月ばかりというものはまるで夢のように過ぎましたが、その中の出来事の一二ひとつふたつ安価やすくない幕をはなすと先ずこんなこともありましたっケ
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それが出来なかつたら、辛棒して芸術座の舞台にでも生れ変る事だ。那処あすこには島田も丸髷もない代りに安価やすでな「西洋」が幕ごとに転がつてゐる。