トップ
>
泰
>
やす
ふりがな文庫
“
泰
(
やす
)” の例文
自分たちの出る事が、百姓万民の幸福となり、朝廷のご
宸襟
(
しんきん
)
をも
泰
(
やす
)
んじ奉る唯一の道であると固く正義づけての上の信念であった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すべての順序を逆にして、考えて行って御覧なさい。
地天泰
(
ちてんたい
)
という卦になって一切が
泰
(
やす
)
らかに解決されてゆきます
夫人探索
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
瞬
(
またゝ
)
く
間
(
ま
)
に、
雁
(
かり
)
は
炭燒
(
すみやき
)
に
屠
(
ほふ
)
られたが、
民子
(
たみこ
)
は
微傷
(
かすりきず
)
も
受
(
う
)
けないで、
完
(
まつた
)
き
璧
(
たま
)
の
泰
(
やす
)
らかに
雪
(
ゆき
)
の
膚
(
はだへ
)
は
繩
(
なは
)
から
拔
(
ぬ
)
けた。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
翁は、螺の腹にえび蔓の背をしたまま旅の
餉
(
かれいい
)
を背負い、杖を手にして東路に向った。妻は早く死に、陽のさす暖い山ふところの香高い橘の木の根方に
泰
(
やす
)
らかに葬ってある。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それはこの上
墜
(
お
)
ちようもない世の底に身を置く
泰
(
やす
)
らかさと現実離れのした高貴性に魂を提げられる思いとが一つに中和していた。これを
侘
(
わ
)
びとでもいうのかしらんと鼈四郎は考える。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
今や
樊川
(
はんせん
)
の曹仁が、
駸々
(
しんしん
)
と堺に迫りつつある事態を告げ、出でてこれを迎撃し、さらに敵の
牙城
(
がじょう
)
樊川を奪り、もって、蜀漢の前衛基地としてこの荊州を万代の
泰
(
やす
)
きにおかねばならないと演説した。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
またこの刑部には、秀頼公は心底に
在
(
お
)
わすが、徳川内府などに、
追従
(
ついしょう
)
は持たぬ。——ただ、秀頼公おすこやかに、一日もはやく、御成人あれと祈るのみじゃ。その間は、世も
泰
(
やす
)
かれと祈るのみじゃ。
大谷刑部
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泰
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“泰”を含む語句
泰然
泰平
安泰
泰山木
泰山
泰然自若
泰澄
斉泰
通泰
昌泰
公泰
泰道
竜泰寺
泰西
泰斗
師泰
泰時
泰衡
周泰
安倍泰親
...