“憇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いこ60.0%
やすらひ20.0%
いこひ10.0%
やす10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されど旅客の來りていこふものもなければか、店頭みせさきには白き繭の籠を幾箇いくつとなく並べられ、客を待てる準備よういは更に見えず。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
やう/\午すぐる頃山の半にいたり、わづかの平地をて用意したる臥座ぐわざ木蔭こかげにしきて食をなし、しばらやすらひてまたのぼり/\て神楽岡かぐらがをかといふ所にいたれり。
この孤獨——人界からの放逐! いこひいかりが切れたばかりか、殘る勇氣の足場さへ——少くとも一時的には——消え去つて了つた。
落着かぬやうで寢返りをしながら、彼女は被せかけてある夜具覆ベッドクロオスを引つ張つた。蒲團の一隅にやすんでゐた私のひぢがそれを押へつけてゐた。すると彼女は急に腹を立てた。