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憇
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いこ
ふりがな文庫
“
憇
(
いこ
)” の例文
されど旅客の來りて
憇
(
いこ
)
ふものもなければか、
店頭
(
みせさき
)
には白き繭の籠を
幾箇
(
いくつ
)
となく並べられ、客を待てる
準備
(
ようい
)
は更に見えず。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
それから私は注意深くあたりを見𢌞して耳を澄ました。早朝の靜寂が到る所に
憇
(
いこ
)
つてゐて、召使たちの部屋の窓にはまだ窓掛が下ろされてあつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
我輩の唯一の
憇
(
いこ
)
ひの巣だ、なんともあの家へ行くのは樂しみだ、などといい氣分で出かける家に於いては、諸君は、まづたいてい迷惑がられ、きたながられ、恐怖せられ
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
こうやって自分を真昼の寂しさに
憇
(
いこ
)
わしている、そのことさえも意識していない。
老妓抄
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
まるで伊太利の陽が、晴々とした渡り鳥の群か何かのやうに、南から
一塊
(
ひとかたま
)
りになつてやつて來て、アルビオンの
崖
(
がけ
)
の上に
憇
(
いこ
)
つて、羽を休めてゐるやうであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私の大事なものに腕を捲き——愛するものに唇をつけ——信頼するものゝ上に
憇
(
いこ
)
ふ特權を得る、それが犧牲となることでせうか? もしさうなら、まつたく私は喜んで犧牲になりますわ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
○
偖
(
さて
)
同行十二人、まづ草に
坐
(
ざ
)
して
憇
(
いこ
)
ふ時、
已
(
すで
)
に
下晡
(
なゝつさがり
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
○
偖
(
さて
)
同行十二人、まづ草に
坐
(
ざ
)
して
憇
(
いこ
)
ふ時、
已
(
すで
)
に
下晡
(
なゝつさがり
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
憇
部首:⼼
15画
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