“やすみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤスミ
語句割合
休暇18.8%
休息18.8%
12.5%
9.4%
休日6.3%
4.7%
安息4.7%
休憩3.1%
休業3.1%
休歇3.1%
休安1.6%
就寝1.6%
靜息1.6%
休課1.6%
停止1.6%
八隅1.6%
1.6%
就蓐1.6%
就褥1.6%
臥寝1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かうした間にも夏の休暇やすみには必ず山をたづねた。さうして柳河の Tonka John はまたその一郷の罪もない小君主であつた。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
つけてお帰りなさいね。お宅はモルトン町だそうですから、そんな遠い所から、わざわざ出直していらっしゃらないでもよろしゅうございますわ。お宅へ帰ってゆっくりお休息やすみなさい
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
やすみになるとほかのものよりずつと楽にしてゐる。今日けふひるから大学の陸上運動会を見に行く気である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
貞「いゝえわたくし床を取って置いて、先生がぐっと召上ってしまうとすぐにおやすみという都合にして置きました、えゝ誠に有難う」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三吉座みよしざという小芝居の白壁に幾筋かの贔負幟ひいきのぼりが風に吹かれているのを、一様に黒い屋根の間に見出した時はことに嬉しかった。芝居好きの車夫の藤次郎とうじろうが父の役所の休日やすみには私のりをしながら
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
四隣まはりが遠うござりますので御気分の為にも良からうかと存じまする、はい昨夜ゆふべはよくおやすみに成ましたが今朝ほどは又少しその、一寸ちよつと御様子が変つたやうで、ま
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
旧約全書ヨブ記第三章第十七節に「彼処かしこにては悪しき者虐遇を息め、倦み憊れたる者安息やすみを得。」とある。
忘れてゐた。俺は今日は何も彼も休憩やすみだつたんだ。疲れてゐる。寝る。——煩い奴から救はれる日は自分の仕事も出来ないんだし何と云つても君の方が好い、ゆつくりあの続きに耽り給へ、今日こそは……
鶴がゐた家 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
昨夜ゆうべひけすぎにおめえ、威勢よく三人で飛込んで来た、本郷辺の職人てあいさ。今朝になって直すというから休業やすみは十七日だに変だと思うと、案の定なんだろうじゃあないか。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この聲我等の耳に休歇やすみをえさせし程もなく見よまた一の聲、く續く雷に似て高くはためき 一三六—一三八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
◯ヨブおのれが生れし日を呪い、また死と墓とを慕いてやまぬ。しからば彼は何故なにゆえに自殺を決行せざりしかとの疑問起る。一度わが生命を絶たば絶対の休安やすみに入り得るのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
実に人は苦痛の極に至るや、死して一切を忘るる休安やすみおもうに至るのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
お茶を差上ましょうか、随分よくお汁粉を召上りましたもの。お気が重ければモー一度お就寝やすみなさい。枕をお貸し申しましょう。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
妻君は下女に命じて茶を一杯客に呈せしめ「お就寝やすみになるのは一向構いませんが大層お魘されでしたからお苦しかろうと思っておおこし申したのです。夢でも御覧になりましたか」
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
靜息やすみなくたぎつ胸には
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
坤軸遂に靜息やすみなし
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「教場の普請を為るところがあるので、今日半日と明日あす明後日あさつて休課やすみになつたものですから」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
われ目をさだめて見しに一旒の旗ありき、飜り流れてそのはやきことすこし停止やすみをも蔑視さげすむに似たり 五二—五四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
八隅やすみししわが大君、かむながらおもほし召して、大八洲国おおやしまくに八十国やそくに、よりによりにめぐらし、いちじろき神のやしろに、ぬさまつりをろがみまし、御世御世のみおやの御陵みはか、きよまはりをろがみまして
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
先々月晦日みそかより、太守樣俄に御病氣不一と通わづらひ、大小用さへ御床之内にて、御やすみも不成、先年の御煩の樣に相成模樣にて、至極御世話被成候儀に御座候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
わたしもどりましたからは御心配ごしんぱいなくお就蓐やすみくだされと洒然さつぱりといひてとなりつまかへしやり、一人ひとりさびしく洋燈らんぷあかりに烟草たばこひて、忌々いま/\しき土産みやげをりねづみべよとこぐなはのまゝ勝手元かつてもと投出なげいだ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
乳母 またしてもお干渉せっかひやしゃります、さゝ、お就褥やすみなされませ。誓文せいもん明日あす病人びゃうにんにならしゃりませうぞえ、此夜こよひやしゃらぬと。
「医者などは来る筈はありません。御主人は医者が酷くお嫌いなのです。昨日は日が暮れると、じきにお臥寝やすみになってしまいましたよ」
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)